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毎年、全国各地で毒キノコによる食中毒が発生します。
毒キノコによる食中毒の約9割が家庭で、その他では販売店、飲食店などの営業施設でも起きています。
我が国で食べることができると言われているキノコは約100種類、対して食べると中毒となるいわゆる「毒キノコ」は食用の倍の200種類以上が知られています(林野庁)。
残りの大半のキノコは、毒性の有無自体も分かっていません。
食べることができるキノコは意外に少ないのです。
毒キノコの毒性は様々で、嘔吐、下痢やめまいなどで済むこともあれば、最悪の場合死亡する場合もあります。
図鑑と照らし合わせても食用か有毒かを見分けるのは非常に難しいです。
安易に野生のキノコを食べたり、販売したりすることは絶対にやめましょう。
※有毒植物に関する情報はコチラのページでご確認ください。
→ 【食べないで!】有毒植物の食中毒!
全国的に誤食が多い毒キノコや奈良市内での自生が確認されているキノコの一例をご紹介します。
食用キノコと間違えたり、散歩中に見つけて思わず採って食べてしまうケースが非常に多いです。
それぞれの詳しい特徴やその他の毒キノコについては、厚生労働省のホームぺージ「自然毒のリスクプロファイル」<外部リンク>をご覧ください。
シイタケやヒラタケに似ていることから、誤食されやすい毒キノコ。
嘔吐、下痢、腹痛などの消化器系の中毒症状が現れます。
幻覚やけいれんを伴う場合もあります。
ホンシメジやハタケシメジに似ていることから、誤食されやすい毒キノコ。
嘔吐,下痢,腹痛などの胃腸などの消化器系中毒や発汗など神経系の中毒を起こします。
都市部の公園や道端にも生える毒キノコ。
大きさ5~25センチ程の白色のカサで生えます。
大きな白いキノコは目につきやすく、思わず手にとり食べてしまう方が多いようです。
食べると悪寒、頭痛、嘔吐や下痢、時に血便など激しい中毒を起こします。
奈良市内や生駒山麓での自生が確認されています。
鮮やかなオレンジ~赤色で食用に見えませんが、薬用にできると誤認し、酒に浸して飲んで中毒を起こし、死亡した例があります。
触っただけでも炎症をおこしますので、絶対に触らないでください。
小さなお子様がいるご家庭は特に気をつけてください。
スギヒラタケは昔食用キノコとされていましたが、平成16年と19年にスギヒラタケ摂取者に急性脳症を疑う事例が発生し、研究の結果、スギヒラタケの成分が急性脳症発生の原因となる可能性を示唆する成果が得られました。