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平成29年度奈良市地域連携HACCP導入実証事業について(飲食店営業向けハサップのガイドブック掲載)
奈良市では、平成29年度厚生労働省委託事業の採択を受けて、旅館・ホテルや飲食店を対象に「地域連携HACCP導入実証事業<外部リンク>」を実施しました。
なお、ハサップに沿った衛生管理は、平成30年6月に公布のあった食品衛生法等の一部を改正する法律によって、原則、すべての事業者を対象に義務付けられることとなりました。
HACCP(ハサップ)とは
NASA(米国航空宇宙局)による宇宙食の安全性確保のために誕生し、今や国際的にスタンダードな衛生管理の方式となっています。
食品のつくり方に着目し、科学的にみて、どの工程が重要で、どのように管理すればよいか、あらかじめ考えて衛生管理計画をつくります。
計画どおり実行し、記録をつけることで、できあがった食品の検査によらなくても、安全性を確保できます。
事業内容
地域の業界団体と連携し、旅館・ホテルや飲食店にハサップの具体的な導入支援を行って、モデルケースをつくる事業を基本とする内容とした。また、モデル事業等の成果を取りまとめて、飲食店営業向けのガイドブック[PDFファイル/8.3MB]をつくった。
(1)HACCP導入支援モデル事業(3件)
モデル事業者は、地域の業界団体(奈良市旅館・ホテル組合、奈良市飲食店組合)による推薦のあった施設から選定し、旅館・ホテル2件、飲食店1件とした。
支援の方法は、奈良市の食品衛生監視員と業務委託先の食品衛生コンサルタントが連携して1施設当たり4回以上の現地支援を実施した。
(2)奈良市HACCP普及推進会議の開催(2回)
ハサップの普及推進に当たって、外部の視点からの意見または助言を求めるために、モデル事業の進捗に応じて、2回開催した。
構成メンバーは、学識経験者、業界団体の関係者およびモデル事業者とし、オブザーバーとして、関係行政機関を招集した。
(3)業界団体と連携した講習会の開催(2回)
本事業のまとめとして、業界団体と連携した講習会を開催し、加盟店を中心に広くハサップの普及を図った。
旅館・ホテルと飲食店の業界団体別に、1回ずつ開催し、ハサップの制度化に向けた取組状況を報告するとともに、ハサップの考え方の解説やモデル事業の取組の紹介を行った。
(4)ハサップ導入支援ツールの作成
事業者が自主的に学習できる教材「飲食店におけるHACCPの考え方に基づく衛生管理ガイドブック~ハサップの考え方とモデルケース~[PDFファイル/8.3MB]」を250部作成した。
このガイドブックでは、モデル事業により得られた衛生管理のノウハウについて、衛生管理計画の事例や現場の写真を交えて、分かりやすく、具体的に解説している。
モデル事業者
- 奈良ロイヤルホテル(奈良市法華寺町254-1)
- 春日ホテル(奈良市登大路町40)
- 志津香 大宮店(奈良市大宮町4丁目249-4)
参考リンク
- HACCP(ハサップ)(厚生労働省)<外部リンク>
- 地域連携HACCP導入実証事業について(厚生労働省)<外部リンク>