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寄生虫「アニサキス」による食中毒にご注意
更新日:2019年11月7日更新
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近年、全国的に寄生虫「アニサキス」による食中毒の発生が見られます。
主な原因は、サバやサンマなどの生食によるもので、寄生した魚介類を食べてから、多くが8時間以内に、激しい腹痛を生じます。
1.アニサキスの生態
アニサキスは、クジラやイルカなどの海産哺乳類で成虫になる寄生虫ですが、その幼虫は、サバやサンマなどに寄生します。
アニサキス幼虫の主な被寄生魚種
サバ、ニシン、アジ、スルメイカ、イワシ、サンマなど
2.アニサキス幼虫の特徴
アニサキス幼虫が寄生した魚介類を生または加熱が不十分な状態で食べると、アニサキスがヒトの胃や腸壁に侵入し胃腸炎を起こす、いわゆるアニサキス症の原因となります。
大きさ |
体長2~3センチメートル位 |
---|---|
色 | 半透明白色 |
魚における寄生場所 | 主に内臓。筋肉にも寄生することがある。 |
形態 | 渦巻き状。シストと呼ばれる半透明粘膜の袋に入っていることもある。 |
3.アニサキス幼虫の写真
奈良市内の医療機関から提供のあったアニサキス幼虫の写真(平成26年2月撮影)
拡大写真
4.アニサキス食中毒の予防方法
- アニサキスは加熱または冷凍により死滅するので、中心部まで十分加熱(70度以上)するか、マイナス20度で24時間以上冷凍すること。
- 内臓の生食をしないこと。
- 魚介類を生食する際には、より新鮮なものを選び、速やかに内臓を除去し、低温(4度以下)で保存すること。鮮魚を放置すると、虫体は、内蔵の表面から筋肉部に移動することが知られています。
- 魚を生食用に調理する際にはアニサキスを意識して、魚をよく見て調理すること。特に、内臓に近い筋肉部分(ハラス)を調理する際は注意すること。
- 通常用いる程度の塩、ワサビ、酢、醤油では、虫体は死滅しないので、注意すること。実際に、しめさばを原因としたアニサキス症が発生しています。
- 虫体は、傷を受けるとすぐ死ぬので、よくかむことも予防につながります。