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トレド市はスペイン中央部に位置する古都で、三方をタホ川に囲まれた美しい町です。スペインの首都マドリッドからは70キロほどの距離で、日帰りで訪問することもできます。トレドが半島の中心地であったことと、タホ川によって三方を囲まれた天然の要塞であったため、ローマ時代から国の都として栄えました。
1561年に首都がマドリッドに移され、トレドは政治・経済の中心地としての役目を終えましたが、司教座があることからスペイン・カトリックの中心地として現在に至っています。
ダマスキナード(金銀細工)という工芸品や刀剣の産地として有名で、「オルガス伯の埋葬」などで知られる画家エル=グレコ(1542年頃生~1614年没)が活躍した町としても知られています。
古代ローマの時代、イスラムの支配下の時代、カスティージャ王国の首都トレドの時代を経て、様々な文化が息づく独特の意匠・景観が魅力的な町には、たくさんの名所があります。
![]() ※こちらの写真はトレド市に帰属します |
トレド大聖堂 トレド大聖堂は、6世紀に建てられた西ゴシック様式の大聖堂の基礎の上に建設されました。フェルナンド3世 治世下の1226年に着工し1493年に完成した、スペインゴシック様式最高傑作ともいわれています。 トレド大聖堂は4つの側廊と22の礼拝堂からなり、繊細な装飾が壁一面に施された主祭壇や、黄金に輝く煌びやかな礼拝堂など見所がたくさんあります。また、彫刻をはじめ、多くの貴重な芸術作品が収集されているため、宗教芸術の美術館としても、大変重要な存在となっています。 |
![]() ※こちらの写真はトレド市に帰属します |
アルカサル アルカサルは、3世紀にローマ帝国の宮殿があった場所に11世紀頃アルフォンソ6世が建てた軍事要塞で、トレドの街の一番高い場所にあります。 1936年にスペイン内戦で崩壊しましたが、現在は古代ローマから中世に至る重火器やさまざまな武器・軍服・模型などが展示されている軍事博物館として再建されています。 現在の外観は、ルネッサンス期の大規模な宮殿のようなもので、一辺が60メートルの長方形の間取りで、四隅正方形の塔があることが特徴です。 |
![]() ※こちらの写真はトレド市に帰属します |
サンタ・クルス美術館 |
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ダマスキナード(金銀細工) 金銀を巧みな技術で象嵌加工する「ダマスキナード(Damasquinado)」。古代のシリアで発祥した技術がスペインに伝わり、発展したものです。アクセサリー・家具・皿などだけでなく、刀剣製造で有名なトレドらしくペーパーナイフや甲冑、剣などへ細工されることも多いです。機械化が進んだ現在では職人の数はかなり少なくなり、貴重な存在です。 |
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陶器 近郊で良質の陶土が取れることから、13世紀以前より陶工が盛んなトレド。絵柄はイスラム調のものから、鳥、果物、花等がモチーフの可愛いものまで様々。食器としてだけでなく、壁飾りとしてもよく使われます。かつてはロバの背に大量に括り付けられて移動販売するのがよく見られました。 |
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マサパン スペイン名産のアーモンドと砂糖を練って作られた「マサパン(Mazapan)」。元はイスラム文化圏から伝わったお菓子で、13世紀に修道女たちによって作られ、貧しい人たちに配られました。特に美味しくて有名なのは「サント・トメ(Santo Tome)」という老舗ですが、あちこちの修道院でも買うことができます。形は餃子に似た半月型が一般的ですが、松の身で覆われたものや小さな魚など様々な形があります。 |
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ワイン ワインはスペイン全土で有名ですが、トレドもまたワインの名産地です。カスティージャ・ラ・マンチャの乾いた大地で採れたブドウは強烈な果実感が特徴で、これも地元産の力強い味・マンチェゴチーズとともに味わうと格別です。スペイン産のテーブルワインのおよそ3分の1がトレドを含むカスティージャ・ラ・マンチャの畑から作られ、安い値段で驚くほど芳醇なワインを提供しています。 |
昭和43年(1968年)(財)世界青少年交流協会派遣の訪イベリア団がトレド市を訪問した際に奈良市長の姉妹都市提携の意向をトレド市長に伝えました。トレド市側も奈良市との姉妹都市提携について興味を持ち、強く要望したことから、奈良市では、市議会、市民代表、各種団体と協議のうえ、トレド市との姉妹都市提携を行うことを決定し、昭和47年(1972年)9月11日、トレド市で姉妹都市提携を行いました。
姉妹都市提携後は児童・生徒の作品交換などの教育交流やトレド在住のピアニストを招いてのコンサートなどの文化交流などを行っています。
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