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満願寺(大和北部八十八ヶ所霊場第70番札所)の本尊です。光背裏に永禄4年(1561)の勧進沙門八嶋宗観の銘、頭部内に同5年の源三郎の銘があり、造立時期がわかります。源三郎は16世紀に奈良で活躍した宿院仏師の一人で、本像の明快な顔立ちにその特徴がよく表れています。
光背には「一乱炎上間奉加造之」と記されていて、大和に侵入した松永久秀らの戦乱がこの地まで及んだと考えられています。
| 件名 | 木造薬師如来坐像 |
|---|---|
| かな | もくぞうやくしにょらいざぞう |
| 数量 | 1躯 |
| 指定(分類) | 奈良市指定文化財(彫刻) |
| 指定日 | 昭和60年3月7日 |
| 所在(有) | 奈良市横井三丁目 満願寺(町有) |
| 小学校区 | 東市 |
| 形状等 | 像高39.8cm 頭部内・光背裏面・台座内に「永禄五年十月十三日/ならシュクヰン/源三郎」「今度一乱炎上間奉加造之/横井南堂/奉造藥師 満願寺/佛師/宿院也/永禄四稔十月日 勧進沙門/八嶋宗観〈敬/白〉」等の墨書がある。 (/は改行、〈 〉は割書を表す) |
| 備考 | 室町時代 |