奈良には、約1300年前に日本の都・平城京が置かれ天平文化の華を咲かせるなど、今日まで連綿と続く歴史があります。その中で多くの文化財が生まれ、先人たちの努力によって現代に伝えられています。私たちにはこれらの文化財を守り後世に伝えていく重要な責務があります。
文化財とは
文化財は、わが国の長い歴史の中で生まれ、はぐくまれ、今日の世代に守り伝えられてきた貴重な国民的財産です。
文化財には、社寺の建造物・仏像・遺跡などのほか、伝統的な慣習や芸能、珍しい動植物なども含まれます。これらは日本の歴史・文化などを正しく理解するのに欠かせず、将来の文化の向上発展の基礎となります。
そのため、わが国では文化財保護法に基づいて、保護すべき文化財が指定・選定・登録されています。さらに奈良県と奈良市の教育委員会も、各種の文化財を調査するとともに、条例に基づいて文化財を指定・選定し、それらの保存と活用を図っています。
文化財の種類
- 文化財保護法の規定による分類(〈〉内は指定・選定・登録・決定された文化財等)
- 有形文化財〈国宝、重要文化財、登録有形文化財〉
建造物・絵画・彫刻・工芸品・書跡・典籍・古文書・考古資料・歴史資料等
- 無形文化財〈重要無形文化財〉
演劇・音楽・工芸技術等
- 民俗文化財〈重要無形民俗文化財、重要有形民俗文化財、登録有形民俗文化財〉
- 無形の民俗文化財
衣食住・生業・信仰・年中行事等に関する風俗慣習・民俗芸能・民俗技術
- 有形の民俗文化財
無形の民俗文化財に用いられる衣服・器具・家屋等
- 記念物〈特別史跡、特別名勝、特別天然記念物、史跡、名勝、天然記念物、登録記念物〉
- 遺跡:貝塚・古墳・都城跡・旧宅等
- 名勝地:庭園・橋梁・峡谷・海浜・山岳等
- 動物・植物・地質鉱物
- 文化的景観〈重要文化的景観〉
地域における人々の生活又は生業及び地域の風土により形成された景観地
- 伝統的建造物群〈重要伝統的建造物群保存地区、伝統的建造物群保存地区〉
周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的な建造物群
(文化財の保存技術〈選定保存技術〉と埋蔵文化財も保護が図られています。)
- 奈良県文化財保護条例の規定により指定・選定された文化財等
- 奈良県指定有形文化財
- 奈良県指定無形文化財
- 奈良県指定有形民俗文化財
- 奈良県指定無形民俗文化財
- 奈良県指定史跡
- 奈良県指定名勝
- 奈良県指定天然記念物
- 奈良県選定保存技術
- 奈良市文化財保護条例の規定により指定された文化財
奈良市指定文化財
- 月ヶ瀬村文化財保護条例の規定により指定された文化財※
- 都祁村文化財保護に関する条例の規定により指定された文化財※
※奈良市・月ヶ瀬村・都祁村の合併後は、奈良市文化財保護条例に基づいて保護が図られています。
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