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奈良市の文化財防災

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

奈良市の文化財防災

みんなで守ろう文化財

挿絵
イラスト 中谷 有香

  • 奈良市は、710年日本の都として平城京で栄え、その後約1300年日本の心のふるさととして慕われ続けています。この間、先人たちの不断の努力と情熱により、歴史と伝統を継承しながら、常に時代にあった新たな芸術文化を創造し続けてまいりました。守り継がれている有形・無形の優れた文化財は、市内の随所に残されています。
  • 1998年には、古都奈良の文化財・8資産群がユネスコの世界遺産に登録されたことで、歴史や文化の素晴らしさが改めて全世界に向け発信され、大きな注目のもと国の内外から年間多くの観光客が訪れています。これらの世界に誇れる貴重な文化財を、火災等のあらゆる災害から、次の世代に守り伝えていくことは、消防に課せられた重要な使命であります。
  • しかしながら、大規模な災害が全国各地で発生しています。昨今、数多くの文化財を災害リスクから守るためには、常に強い危機管理意識を持ち、強固な体制づくりや啓発活動に取り組む必要があります。
  • このため、奈良市消防局では、あらゆる災害から文化財を守るために専門的職員として文化財防災官を配置し、一方、文化財関係者や関係行政機関はもとより地域住民の皆様の多大なるご協力のもと、防火防災に積極的に取り組み、文化財防火ゼミナールや将来文化財を守り受け継いでゆく担い手となる子どもたちに、文化財の愛護思想や防火意識の育成として「子ども文化財防火教室」を開催しています。
  • これからも、創意工夫により文化財をあらゆる災害から守り、後世に引き継ぐために各種施策を進めてまいりますので、ご理解・ご協力をお願いします。

1.文化財とは

  • 文化財は、我が国の長い歴史の中で生まれ、育まれ、今日の世代に守り伝えられてきた貴重な財産です。これは、我が国の歴史、伝統、文化等の理解のために欠くことのできないものであると同時に、将来の文化の向上発展の基礎をなすものです。
  • 文化財とは、建造物や美術工芸品などのように「形」のあるものから、演劇や工芸技術などの「わざ」や史跡・名勝・記念物など「土地に関連するもの」「自然のもの」その他「人工のもの」まで、極めて広範囲にわたっています。
  • このように文化財と一言でいってもその分野は広く、各種各様のものが含まれていますが、共通の要素を考えると次のようにまとめることができます。
  1. 文化的・芸術的・学術的に貴重な価値を備えているもの。
  2. 長い歴史の中で人間や自然などが造り出し、それが今日まで継承・保存されてきた歴史的な重みがあるもの。
  3. 国民的財産として、国民全体にとって公共的な存在意義があるもの。
  • 私たちは、これらの文化財を通して歴史上の事実や過去の人々の生活や社会のしくみ、あるいは個人やその時代の美意識などをうかがうことができます。
  • 文化財は国民共通の文化遺産ですから、これらを大切に保存するとともに、現代に生きる人々に広く公開し活用することにより、文化財に対する一般の理解と関心を高め、その有する価値を新しい文化の創造と文化向上のために発揮させることができるのです。

だいぶつのわ

2.世界遺産とは

  • 世界遺産とは、人類の遺産として価値が認められた建造物や遺跡及び自然環境などを指します。1972年にユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づいたもので、毎年一回開催される世界遺産委員会で登録基準を満たした遺産が「世界遺産リスト」に登録されます。
  • 世界遺産の内訳は、文化遺産が802件、自然遺産が197件、複合遺産が32件で、総計で1031件の世界遺産がありそれぞれに登録基準が設けられています。
  • 2016年7月現在、日本には16件の文化遺産と4件の自然遺産が登録されています。

古都奈良の文化財は、文化遺産として登録されたもので、これには以下の6項目の基準が定められ、このうちの1つ以上に該当していることと、その文化遺産が本物であることが条件です。

  1. 人間の天才的創造力が生み出した優れた作品
  2. 芸術や技術の発展をもたらした貴重な文化交流を示すもの
  3. ある文化や文明の極めて貴重な証拠
  4. 人類の歴史の上で貴重な時代を物語る優れた実例
  5. ある文化の伝統的集落などの代表例で、存続が危ういもの
  6. 普遍的な意義のある事柄と密接な関連があるもの

なお、古都奈良の文化財は2、3、4、6の基準を満たした世界遺産です。

平城京
せかいいさん1
げんしりん

3.古都奈良の文化財

  • 1998年12月、古都奈良の文化財として東大寺・興福寺・春日大社・春日山原始林・元興寺・薬師寺・唐招提寺・平城宮跡の8資産群が、ユネスコの世界遺産に登録されました。
  • 1993年日本初の登録となった法隆寺についで奈良で2件目、日本で9件目となります。新たに登録されたもののうち、春日山原始林は「文化的景観」として、平城宮跡は「遺跡」として、いずれも我が国初の登録となりました。
  • 「古都奈良の文化財」は、古代に大陸から伝わった建築等の文化を伝承し、さらに独自の発展をみせていること、限られた地域内にこうした木造建築群が多数集まっている例は世界的にも珍しく、貴重な遺産であること等が、高く評価されたものです。

かすがたいしゃだいぶつでんがんごうじとうしょうだいじ

4.文化財の体系

  • 文化財保護法では、文化財を有形文化財、無形文化財、民俗文化財、記念物、文化的景観及び伝統的建造物群と定義し、これらの文化財のうち重要なものを重要文化財、史跡、名勝、天然記念物等として国が指定・選定し重点的な保護の対象としています。
  • 文化財の指定・選定及び登録は、文部科学大臣が文化財保護審議会に諮問し、その答申を受けて行うこととされており、その体系は下記のとおりです。

詳しくは、ホームページメンテナンスのお知らせ/文化庁のページへ<外部リンク>

5.奈良市所在の指定文化財

 詳しくは、指定文化財等の件数のページへ

6.文化財の防火・防災

「志賀直哉旧居の防災」

奈良学園セミナーハウス 館長 大原 荘司

  • 春日野に隣接する志賀直哉旧居は、昭和四年に志賀直哉自身の設計に基づき、京都の宮大工の手で建てられた数寄屋造りの日本建築です。昭和十三年までの九年間、志賀直哉一家がここに住まった記念すべき場所です。その後人手に渡ったり、進駐軍の撤収に遭遇したり空き家になったりの流転を経て三十八年前より、奈良学園が保存管理することとなり、大規模な復元工事を経て今日に至り、一般公開するとともに奈良学園のセミナーハウスとして活用しております。志賀直哉旧居1志賀直哉旧居門
  • 春日野が展望できる二階(一部)の客間や実際の接待、団欒の場であった二十畳の食堂と昭和初期としてはモダンなサンルーム、またこれらと対照的な本格的茶室などが目を見張るスポットです。さらに住まいのあちこちに家族を思いやる直哉の行き届いた心遣いが数寄屋造りの精神にのっとり、生かされていることの発見が楽しめます。年配の訪問者の口からは、「懐かしいねえ」という声がよく聞かれ、昔から引き継がれた日本建築の良さが満喫できる空間となっております。
    志賀直哉3志賀直哉4
  • 旧居は敷地435坪、建物134坪で、前栽、中庭、裏庭に挟まれた一部二階建ての木造建築です。「作家は作品がすべてだ。」という考えから、没後記念館のようなものを建てることをつよく戒めた事情から、旧居では自筆原稿などの遺品類の展示は極力控えております。
  • 一般公開では、現在年間1万5,000人以上の訪問者を数えており、また文化活動、文化講座での利用グループも毎月十例近くあります。いずれにおいても、禁煙、旧居内での調理やたべものの持ち込みを一切おことわりしており、火種になるものの発生は見られない状況です。また、庭に挟まれた建物の構造や通路を妨げる展示品を置いていないこと、訪問者の部屋ごと分散の配慮など、防災の効果を上げる状況づくりを常に心掛けています。
  • 平成28年2月に奈良県の有形文化財の指定も受け、旧居の重要性を一層深く認識するところです。自動火災報知設備や消火器の点検整備など怠り・油断の無いよう今後も心がけたいと考えております。

7.奈良市内の文化財等の災害

  • 1950年
    昭和25年2月の調べで興福寺五重塔・東大寺廻廊、新薬師寺の本尊などを白アリが食い荒らしていることが判明。
  • 1952年
    昭和27年7月吉野地震が起こり、奈良では土塀・電柱・屋根瓦に被害がでたほか、春日大社の石燈籠304基が倒れ、街路灯3個が落下、大仏殿の虚空蔵菩薩の宝冠が落ち破損した。
  • 1953年
    昭和28年9月台風第13号が来襲し、このため春日大社では燈籠10余基が倒れ、八幡宮の宝庫が半壊。
  • 1961年
    昭和36年9月台風第18号(第2室戸台風)で春日大社の一の鳥居が倒れ、奈良公園や春日奥山原始林の被害も大きく、被害樹木は10万本に及んだ。また、平松町乗明寺の本堂、宝来町仏願寺の門が倒壊した。
  • 1963年
    昭和38年3月地震により、春日大社の石燈籠5基が倒れ、石燈籠の宝珠数個が落下した。
  • 1964年
    昭和39年7月春日山原始林の松・杉・クヌギ等に病虫害の異常発生がみられた。
  • 1965年
    昭和40年9月台風第24号が猛威をふるい、薬師寺東院堂、興福寺五重塔の屋根瓦がとび、霊山寺の鐘楼の檜皮葺の屋根がとんだ。
  • 1968年
    昭和43年6月雑司町空海寺の本堂から出火40平方メートルを全焼し、地蔵菩薩等焼失した。
  • 1968年
    昭和43年12月大安寺の庫裏から出火、約1平方メートルを全焼した。仏像は無事であったが、古文書類の大半を焼失した。
  • 1969年
    昭和44年3月春日山の国・県有地約6ヘクタール、杉5万5千本を焼失した。
  • 1970年
    昭和45年5月油阪町蓮長寺内の講堂396平方メートルを全焼した。
  • 1972年
    昭和47年4月歌姫町西光寺が全焼し、2人が負傷した。
  • 1978年
    昭和53年6月川上町花山で出火、花山6.7ヘクタール、特別天然記念物の春日山原始林0.6ヘクタールを焼いた。
  • 1984年
    昭和59年1月西大寺芝町一丁目西大寺の塔頭が全焼した。
  • 1988年
    昭和63年3月雑司町東大寺塔頭が全焼した。
  • 1990年
    平成2年4月餅飯殿町で神社の祭事用装飾品を保管する建物が全焼した。
  • 1998年
    平成10年5月雑司町東大寺戒壇院千手堂、木造瓦葺平屋建約116平方メートルを全焼し、文化財仏像が焼損した。
    戒壇院火災
  • 1998年
    平成10年9月台風第8号は奈良市で瞬間最大風速37.6mを記録、この台風で春日大社の樹齢150年の杉が倒れ、東廻廊(重文)の屋根が破損した。
    廻廊
  • 1999年
    平成11年1月阪原町南明寺の本堂(重文)入り口木製扉約1平方メートルを焼損した。
  • 2000年
    平成12年7月春日山原始林の春日杉1本が落雷により焼損した。
  • 2003年
    平成15年5月春日山原始林の春日杉1本が落雷により焼損した。
  • 2003年
    平成15年9月春日野町春日大社境内のモミの木が落雷により焼損した。
  • 2003年
    平成15年9月高畑町新薬師寺の庫裏約102平方メートルが全焼し、死者1名が発生した。
  • 2003年
    平成15年12月春日山原始林の春日杉1本が落雷により焼損した。
  • 2013年
    平成25年1月春日山原始林の春日杉1本が落雷により焼損した。
  • 2013年
    平成25年9月台風第18号の風雨により今西家書院(重文)が雨漏りした。
  • 2015年
    平成27年8月春日山原始林の春日杉1本が落雷により焼損した。

以降は文化財等の災害は発生していません。

だいぶつひのようじん

8.文化財の火災予防対策

日本の文化財は、木造の文化財建造物に代表されるように、美術工芸品を含めてその多くの物が、火災により価値を失う危険性を持つという共通の弱点があり「国民共有の財産である文化財を火災から守ること」が、消防に与えられた重要な責務であることから、今後も文化財の出火防止に重点をおき様々な対策を進めなければなりません。ここでは、奈良市消防局の文化財に対する防火対策の主なものについて紹介します。

1、自主防火管理体制の確立

文化財対象物の自主防火管理体制を確立するためには、防火管理業務が自主的に行われる体制を確保することが第一であり、特に参拝者数の多い有名社寺については、一般的な文化財対象物における防火管理とは大きく異なる点があることから、そうしたことを踏まえた指導及び取組みを行っています。

大仏殿火災警報器消火

2、自衛消防隊と周辺地域の防火体制の充実

  • 文化財社寺では、管理のための人員が少ないところや、高齢者のところもあり、中には、無人のところさえあります。こうした状況で火災が発生した場合には、発見が遅れたり、通報・初期消火に手間取ったりして大火になる恐れがあります。
  • このことから、社寺関係者による自衛消防隊や近隣住民による協力体制の育成が必要であり、自衛消防隊による活動を補充する体制として、世界文化遺産周辺地域に女性防災クラブを結成し、近隣協力体制の充実強化を図っています。

女性防災1出初式がいとうこうほう

3、防災施設の設置・維持

万が一火災が発生した際、その被害を最小限に止めるためには、消防用設備等や防災施設を設置することが望まれます。文化財を火災から守るため、それぞれの文化財社寺等に必要とされる防災施設について具体的に設置指導を行うとともに、既設の防災施設についても適切な維持管理の指導を行っています。

放水銃
防災放水

ドレンチャー
ドレンチャーの画像

避雷針
ひらいしん

4、指定美術工芸品等の保管

指定美術工芸品等の保管は、耐火式の保存施設(収蔵庫)に保管する等、防火上必要な処置を講じて管理し、保管場所には消火器を設置するよう市火災予防条例で定めています。

5、火気制限区域の指定

  • 消防法(昭和23年法律第186号)に基づき奈良市火災予防規則(昭和37年奈良市規則第13号)により文化財のある場所及びその周辺の区域を指定して、「喫煙、たき火等」制限しました。
  • 現在、国宝・重要文化財建造物等を有する77社寺等に対して185区域を指定しており、この区域には、喫煙・たき火等を禁止する旨の標識を設けて、広く市民や拝観者等に周知を図っています。

せいさつ屋外制札おくないせいさつ

6、伝統行事に対する防火指導

二月堂のお水取り等に代表されるように火を使用する伝統行事が文化財社寺で行われており、これらの行事に際しては、自主警備の強化等の防火指導を行っています。

草山焼き警備
やまやきはなび

お水取り行事
おみずとり

7、文化財防火啓発活動

  • 毎年1月26日の「文化財防火デー」を中心に、文化財防火運動(1月23日~29日)を実施し、日常の防火指導等に加えて、消防訓練や各種防火行事を行い、平成11年度から世界遺産に指定された各社寺等を会場として、「文化財防火ゼミナール」を開催し、文化財関係者や市民、観光客に対して文化財防災を訴えるとともに、文化財愛護思想の高揚を図っています。
  • また、「子ども文化財防火教室」・「夏休み親子文化財講座」を開催し幼年期から文化財の防火教育を行うことで、文化財への愛護思想と防火意識を育み文化財を後世へ守り伝える素地の育成を図ります。

こどもすずき先生ゼミナール

8、関係機関との連絡

消防総合訓練の様子

唐招提寺訓練1訓練2

重要物品(模擬宝物)を、自衛消防隊と女性防災クラブ員が協力し安全な場所に搬出

訓練3訓練4

唐招提寺自衛消防隊・奈良市消防団・南消防署による一斉放水

訓練5訓練6

唐招提寺消防訓練閉会式の様子(主催者・来賓挨拶、消防局長の訓練講評)

新聞記事

 <参考> 平成29年1月27日産経新聞奈良版より抜粋記事

9.文化財の防災施設

  • 文化財建造物は、その構造や管理体制等に鑑み、火災延焼抑制力が小さい物が多いことから、火災が発生した場合に文化財の被害を軽減するためには、火災の早期発見及び早期通報が必要不可欠です。
  • さらに消防機関が有効な消火活動を開始するまでに、自衛消防組織等による初期消火及び延焼防止活動が重要です。ここに代表的な防災設備を紹介します。

防災施設の種類と目的

1、火災の早期発見・早期通報のため

自動火災報知設備と火災通報装置
  • 火災をいち早く発見するために設置されているのが、自動火災報知設備で、熱や煙等の発生を感知すると、ベルが鳴って知らせるものです。
  • 文化財建造物で使用する感知器は、差動式分布型感知器が多く、空気管と呼ばれる外径約2mmの細い銅製パイプと検知器に分かれており、目立たない色に着色した空気管を天井の周囲、軒先、縁側、床下などに設置し、検知器についても意匠をこわさない場所に設置できるため、文化財建造物に適しています。
  • 火災が発生した際に、自動的に消防機関(119番)や関係者へ通報する装置が火災通報装置で、自衛消防活動に当たる関係者が少ない所や、夜間に無人となる文化財建造物には有効です。

じかほう

サイレン等非常警報設備

万が一にも火災が発生した際にいち早く関係者に知らせるためのもので、文化財建造物では近隣の方々との協力体制をとっている所も多く、緊急事態を知らせるために設置されています。

2、消火・延焼防止のため

消火器

初期段階の火災を消火するもので種類は様々ですが、文化財建造物では室内の美術工芸品等の保護の為、粉末消火器が主となっています。

ドレンチャー設備

建造物の屋根への飛び火等による延焼防止を主目的とした設備で、屋根が大きいものや、木々の幹や枝により放水銃設備では有効に延焼防止をはかれないような大規模建造物の屋根面の棟や軒先、外壁あるいは建物の周囲にドレンチャーヘッドを取り付け、貯水槽から送られてくる水を放水して水幕を作り、建物を守ります。

ドレンチャドレンチャー放水

屋外・屋内消火栓設備
  • 屋外・屋内消火栓設備は、消火栓箱に収納された消防用ホースを延長し、ポンプを起動させて消火するもので、消火器具に比較して放水量及び有効射程が大きいことが特徴であり、主に建造物外部又は、内部からの放水により消火するものであるが、隣接建造物に対する延焼防止を図る上でも有効です。
  • 屋内消火栓設備は、文化財建造物については設置義務はないが、同一敷地内におけるその他の防火対象物については、消防法令に基づき設置されている場合があります。
スプリンクラー設備

スプリンクラー設備は、天井裏等に配管を設け、これにスプリンクラーヘッドを取り付けて火災発生の際に熱を感知し、自動的に散水消火するとともに警報を発する設備であり、人による操作を要することなく消火のための放水が行われるのが特徴です。

放水銃

建物外部から放水し、建造物上部から降水又は火元放水し、屋根への飛び火等による延焼防止及び炎上している場合の消火設備です。

放水放水2

動力消防ポンプ

火災発生時に水源となる水槽や池等に設置し、屋外消火栓と同様、建造物外部又は、内部からの放水により消火するもので、主に建造物の1、2階の火災の消火や、隣接建造物に対する延焼防止を目的として使用されます。

動力ポンプ

防火塀

文化財建造物が住宅密集地にあったり、文化財建造物に接近して他の建物があって、延焼のおそれがある場合には文化財建造物の周囲に延焼防止のための防火塀が設けられます。また防火塀は、外部からの侵入防止にも有効です。

防火帯

文化財建造物が山沿いにあったり山林に囲まれていて、山火事により延焼する危険性がある場合は、周囲の山林を帯状に伐採して防火帯を設けます。また、防火帯は消防隊が活動する際の防御拠点としての役目もあります。

防火壁・防火戸

文化財建造物が渡り廊下等で他の建物と接続されている場合で、接続された建物が燃えている時に延焼防止のために設置するもので、外壁面や屋根面から突出させた防火壁(うだつ)、小屋裏の界壁や開口部に設ける防火戸等により、文化財建造物と他の建物とを接続部分で防火区画します。

3、火災焼防止のため

漏電火災警報器

絶縁状態の悪くなった電線が可燃性の木部を貫通するときに、ラス(金網)等の金属と接触し、このとき発生する熱が原因となって起こる火災を防ぐための警報器で、実際には設置基準に該当する文化財建造物は少ない。

避雷設備
  • 文化財建造物は、棟の高い構造のものが多く、落雷を受ける危険性が高いため避雷設備が設けられていることが多い。
  • 避雷設備とは、文化財建造物等への落雷により生じた高圧電流を地中に放電するための設備で、受雷部の設置方式によって、建造物とは別に設ける独立避雷針方式、建造物の棟に立ち上げる棟上げ突針方式、棟に導体を沿わす棟上げ導体方式、独立した架線を空中に張る独立架空地線方式等に分類されます。
夜間照明器具・監視装置
  • 文化財関係対象物の建物周辺を照らし死角をなくす夜間照明器具や挙動不審者の侵入を感知し、放火を防止あるいは、防御するために有効です。

4、消防活動用施設

消防用進入道路

消防車の進入が不可能な文化財建造物があるとき、消防隊が効果的な消火活動を行えるよう、道路から建造物の近くまで消防車が接近するための進入路(消防道路)を設けます。

消防用水

一般的には防火水槽を設けます。また、川、池、堀等を使用することもあります。

10.奈良市の消防施設

1、奈良市の消防施設配置図

詳しくは消防局の紹介のページへ

しょうぼうし

2、奈良市の消防力

「奈良市消防局年報のページ」へ

「奈良市の消防(小学生用)のページ」へ

詳しくは、上記リンク文字をクリックしてください。

はしご車

11.平成28年度火災概況

奈良市の平成28年度火災概況

平成28年中に発生いたしました火災件数は、73件で前年(72件)ほぼ同数となりました。

詳しくは、平成26年版消防年報(平成27年刊行)ページへ

12.バックナンバーダウンロード

平成26年発行「奈良市の文化財」

表紙26
表紙26[PDFファイル/4.8MB]

ごあいさつ 奈良市消防局長 徳岡泰博

寄稿 法相宗大本山 薬師寺 管主 山田法胤

寄稿 延喜式内社 添御県坐神社 八木尚広

寄稿 奈良国立博物館 館長 湯山賢一

平成27年発行「奈良市の文化財」

表紙27
表紙27[PDFファイル/4.6MB]

ごあいさつ 奈良市消防局長 酒井孝師

寄稿 法相宗大本山 興福寺 貫首 多川俊映

寄稿 宮内庁正倉院事務所 所長 杉本一樹

寄稿 奈良文化財研究所 室長 高妻洋成

平成28年発行「奈良市の文化財」

表紙28
表紙28[PDFファイル/2.5MB]

ごあいさつ 奈良市消防局長 酒井孝師

寄稿 総本山 西大寺 長老 大矢実圓

寄稿 日本聖公会 奈良基督教会 伊田泉

かさい

関連情報

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