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旧田中家住宅

更新日:2024年2月22日更新 印刷ページ表示

旧田中家住宅とは

[現存最古の法蓮造]
 旧田中家住宅は、もと奈良市法蓮町(近鉄奈良駅北側700m程)にありました。18世紀末~19世紀初め頃の建築と推定されており、法蓮町(旧法蓮村)にみられる「法蓮造」とよばれる農家のうち、現存最古のものとみられます。

[法蓮造の特徴]
 法蓮造の農家は、町家のように奥行きが深い宅地に、隣の家と軒を並べて建っていました。正面に格子を設ける点も町家風です。
 一方で、土間が広い点、土間の低い位置に「煙返しの大梁(けむりがえしのおおばり)」という梁をかける点、屋根を扠首(さす)組の草葺とする点などは、奈良にみられる一般の農家と同じです。
 このように、法蓮造では、町家と農家の要素がみられるのが特徴です。

法蓮造の特徴
  一般的な農家 法蓮の農家
(法蓮造)
一般的な奈良の町家

敷地

短冊型ではない 短冊型
(いわゆるウナギの寝床)
短冊型
(いわゆるウナギの寝床)
主屋の位置 敷地中央部 道路に面する 道路に面する
主屋の表構え 板戸 格子 格子
主屋の屋根 草葺 草葺 瓦葺
主屋の土間 広い
煙返しの大梁がある
広い
煙返しの大梁がある
狭い
煙返しの大梁がない

[移築・復原]
 昭和57年(1982)に文化財指定された後、解体されて部材を保管していましたが、平成2年(1990)に現在地(都跡公民館南隣)へ移築し、復原しています。

[内部の様子]
 内部は土間と居室部にわかれています。土間に入ってすぐ右手に牛小屋、その後方にかまどがあります。
 居室部は、ナカノマザシキの2間からなります。ナカノマの棚の上には、かつて使われていた提灯箱を並べています。

旧田中家住宅の画像
旧田中家住宅

法蓮町の町並み
法蓮の町並み(昭和60年頃/一部復原)

解説

牛小屋 牛小屋
かまど 煙返しの大梁
ナカノマ 提灯
ザシキ 床の間

 
件名 旧田中家住宅
かな きゅうたなかけじゅうたく
数量 1棟
指定(分類) 奈良市指定文化財(建造物)
指定日 昭和57年6月8日
所在地 奈良市五条町204-1
所有者 奈良市
小学校区 都跡
構造形式 桁行10.38m、梁間8.41m、切妻造、茅葺、正面及び背面庇付、桟瓦葺
年代 江戸時代後期(18世紀末~19世紀初め頃)

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