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奈良の工芸品
更新日:2019年11月7日更新
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正倉院には、遣唐使らによってもたらされた渡来品とともに、それらをもとに作り出した数々の工芸品が納められています。その精巧な細工をほどこした調度品などは、すでに天平の工匠たちが優れた技法を持っていたことを教えてくれます。
天平文化とともに花開いたこの工芸技法は、後の南都の工人たちにも引き継がれました。
中世になっての、寺社と結びついた工匠や細工師などの諸座の隆盛は、それを物語っています。
中・近世に及んでは、ならまちで育まれた生活文化との深い関わりとともに、さらに実を結んでゆきます。
赤膚焼、奈良漆器、奈良人形一刀彫、墨、奈良筆、奈良団扇、古楽面、奈良晒、鹿角細工、蚊帳、奈良瓦など人々の生活の中で育まれ発展した奈良の伝統産業と伝統工芸の品々は、伝統の技と心を今に伝える心のふるさと「なら」にふさわしい香り高いものです。
市では、こうした先人が残してくれた技術、技法を保存育成するとともに市民はもとより次代を担う子供たちにも親しんでもらえるよう諸施策を展開しています。