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更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

墨の画像

 墨は、奈良の伝統産業を代表するものです。その成り立ちや歴史、現在の製造規模からいっても、他に例のない奈良独特の産業です。

 墨には松脂を燃やして造る「松烟墨」と、菜種や胡麻、桐の油を燃やして造る「油煙墨」とがあります。南都油煙墨と呼ばれた、いわゆる奈良墨は、大同元年(806年)遣唐使として唐へ行った空海が、筆とともにその製法を持ち帰り、興福寺二諦坊で造ったのが始まりといわれています。一方、松烟墨は、それより遅く藤原時代以後、紀州や近江で作られましたが、鎌倉時代に滅亡しています。

 奈良墨は二諦坊で製造されましたが、天正年間になって松井道珍(古梅園の始祖)が出て、南都墨の声価を高め、民間事業としての基礎を固めました。その後、奈良に製墨所が相次いで誕生し、全国各地の優秀な技術や工人が集まって来ることになり、その結果各産地が衰退し、今日では全国シェア約90%を誇っています。

 平成30年11月、奈良墨は「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づく経済産業省大臣の認定を得、伝統的工芸品として指定されました。

ニュースリリースページ

↓制作の様子を動画でご覧いただけます。

墨の画像2<外部リンク>

奈良県ホームページ「奈良墨」<外部リンク>

関連情報

「奈良墨」が経済産業省大臣指定伝統的工芸品に認定されました(平成30年11月7日発表)