地域の防火・防災には、女性が大切な役割を果たします。
被災時には、地域に根ざした女性の方々の災害対応活動が非常に大切であり、「自分たちの地域は自分たちで守る」という信念と連帯意識の下、「災害に強い安全・安心なまちづくり」を奈良市消防局は支援しています。
奈良市女性防災クラブは、平成27年4月1日現在、市内に21クラブが活動しており、多数のクラブ員が在籍しています。また、市内全クラブにより奈良市女性防災クラブ連合会が形成されています。さらに、女性防災クラブの支援団体として奈良県女性防火・防災クラブ連絡協議会や日本防火・防災協会より地区女性防災クラブの活動に支援・協力を頂いております。
女性防災クラブの活動内容
防火・防災に係る訓練等に参加
炊出し訓練
応急手当講習会
街頭防火啓発
消防出初式参加
- 被災時の避難誘導・安否確認・避難所運営支援
- 地域での防災マップの作成
- 避難行動要支援情報の収集・活用
被災時の各種支援活動
女性防災クラブの運営
人材確保
組織には、熱意のあるリーダーを選ぶことが重要です。要は、地域防災に意欲的な人で自分の意見を押し付けず皆と相談して物事を決めていこうとする人、そして立場や専門が同じ人に偏らないことが大切です。
組織育成
- 女性防災クラブは、家庭防火の観点から常日頃、家庭で火気を取り扱う機会の多い家庭婦人の方々が一緒に防火に関する知識を学び、火災の減少に尽力する予防啓発組織として誕生しました。
- 現在、地域の女性組織として求められる役割は、地域の防災リーダーであり、自主防災組織等の関係組織と密接な連携を図り、災害発生時の初動対応者として重要な役割を担っています。
- 今後の女性防災組織は、防火・防災の専門家や関係機関の指導や助言を受け各種訓練の実施や日常活動を効果的に進め、行政機関や防災関係機関から見ても心強い重要な存在となります。
財源確保
- 奈良市から活動助成金の支援
防火・防災啓発活動を目的とした活動に対して助成金を交付しています。
- 自主財源
防災啓発活動のための財源及びクラブ員相互の親睦のための財源確保のため会費の徴収・寄付金収入・夏祭り等でイベント収入を計画する。
女性防災クラブ結成要領
- 消防局予防課に〇〇地区に女性防災クラブを結成したい旨の相談。
- 発起人を決め、女性防災クラブの会長・副会長等の役員人事を決める。
- 自治連合会等の地域の自治会全世帯に回覧し参加女性を勧誘する。
- 会則・名簿等を作成し消防局へ提出。
- 消防局と調整し、〇〇地区女性防災クラブの結成式を挙行する。
- 結成後の新年度に消防局に会員名簿・事業計画書・収支予算書・補助金等交付申請書等を提出し活動助成金を受領する。
- 年間事業計画に基づき防火・防災に関する活動を実施する。
注意点
- 運営に当っては、できるだけ参加したメンバー全員が楽しめるようなものにする。
- 地域活動継続のためには、皆が楽しみながら、ゆっくりと全員がついてこられるテンポで相談や計画を進める。
- 地域全体に活動を広げていく際は、できるだけどなたにでも解ってもらえるような表現に留意する。
災害被害を減らす「自助」「共助」
- 防火や災害について勉強し、自分の住む地域内の火災発生危険や災害危険箇所、防火・防災活動の必要性などについて考えます。
- 地域内で同じ考えの人を探します。
- 防火・防災活動に関心のある住民が集まって、地域での防火・防災活動について相談する。
- ミニコミ誌を発行するなど、地域内に防火・防災活動の輪を広げていきます。
参考:阪神・淡路大震災では、倒壊建物等から救出された人のうち、実に98%が近隣住民などにより救出されたと言われています。
地域の自主防災活動や女性防災クラブの活動に積極的に参加しましょう。