ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > 市政情報 > 広報活動 > しみんだより > 奈良しみんだより > 奈良しみんだより令和4年1月号(テキスト版)4-6ページ 特集:月ヶ瀬梅林名勝指定100周年記念「日本で初めて認められた紅の名勝」

本文

奈良しみんだより令和4年1月号(テキスト版)4-6ページ 特集:月ヶ瀬梅林名勝指定100周年記念「日本で初めて認められた紅の名勝」

更新日:2022年1月1日更新 印刷ページ表示

日本で初めて認められた紅の名勝
~月ヶ瀬梅林名勝指定 100周年記念~

日本屈指の梅の名所、月ヶ瀬梅林。3月8日には、奈良公園と金沢・兼六園とともに国の名勝規定100周年を迎えます。江戸時代には染料や口紅等、日本の生活の「紅」を支え、10万本近くあった梅の木。今月号はその魅力を紹介します。

月ヶ瀬観光協会フォトコンテスト銀賞作品「朝焼けに染まる」岡田勝也さん
​「朝焼けに染まる」
(奥田勝也さん 月ヶ瀬観光協会フォトコンテスト銀賞作品)

名勝指定までのお話

月ヶ瀬の梅の始まりは、今から約700年前と言われています。京都の笠置から後醍醐天皇が落ち延びた際、月ヶ瀬方面に逃げた女官の園生姫に端を発します。月ヶ瀬の村人に助けられた姫は、村内の梅の実を見て、都で使われる紅染用の「烏梅の製法をお礼に伝授しました。

江戸時代、梅の実から作る烏梅は、米や麦の数倍の収益となりました。また、実を取るために植えた10万本の梅の木が毎年満開に。その美しい様子から「天下無二の梅花村」と呼ばれました。

しかし、明治時代に安価な化学染料が欧米から輸入され、烏梅の需要は減少。月ヶ瀬の梅の木にも危機が迫ります。それを救ったのが、三重県上野市(現在の伊賀市)の事業家・田中善助氏。彼は「隣接する天下の名勝の梅の木が炭になっては大変」と考え、村内各所に呼びかけ、梅林保存運動を起こしました。

村の人々は一丸となり、梅林の保護育成に努めた結果、月ヶ瀬梅林は大正11年に日本初の名勝に指定。国の保護を受けながら、今に至るまで愛され続けています。

※名勝…庭園や橋梁、峡谷等、国内で芸術または鑑賞上価値が高く重要な文化財の一つ

昭和期の月ヶ瀬梅林(1) 昭和期の月ヶ瀬梅林(2) 
昭和期の月ヶ瀬梅林 いつの時代も人の賑わいが

月ヶ瀬観光協会フォトコンテスト銀賞作品「梅林で散歩」宮川和弘さん
​「梅林で散歩」
(宮川和弘さん 月ヶ瀬観光協会フォトコンテスト銀賞作品)

今も月ヶ瀬の人々が守り続ける、烏梅と紅花染め

梅の花だけでなく、その実が美しい「紅」を生み出すことを知っていますか。ススで真っ黒になった月ヶ瀬の梅の実、烏梅。紅花で布を染める際、目の覚めるような美しい紅色を生み出す「発色剤」として使われ、今も皇室の装束や有名織物店等、月ヶ瀬から全国へ旅立っています。

紅花染め画像(1) 紅花染め画像(2) 

黄混じりの紅花から取り出す赤

紅花を絞った液で布を染めるだけでは「紅」になりません。烏梅の酸が反応することにより、鮮やかで透明感のある紅色が生まれます。冬のきれいな濁りのない冷水で染め上げます。

手のひらにのる烏梅の画像

烏梅

  1. 完熟して落下した梅の実を収穫
    完熟して落下した梅の実を収穫
  2. まんべんなくススをまぶし、簾に並べる
    まんべんなくススをまぶし、簾に並べる
  3. 窯で24時間蒸し焼きにし、いぶす
    窯で24時間蒸し焼きにし、いぶす
  4. 約1か月間、カラカラに乾くまで天日干し
    約1か月間、カラカラに乾くまで天日干し

紅花染め

  1. 赤と黄色が混ざり合った紅花
    赤と黄色が混ざり合った紅花 あざやかな赤と黄色!
  2. 染める5日前から、稲わらを燃やして作った黒灰のアクの準備・烏梅に熱湯をかけて液を抽出(写真)・紅花を冷水に浸す等、下準備をする
    烏梅に熱湯をかけて液を抽出
  3. 紅花の黄色い色素を洗い流し、アクを加えてもみ出す
    紅花の黄色い色素を洗い流し、アクを加えてもみ出す
  4. 烏梅の抽出液を加えると、赤褐色の汁が真っ赤に。布を入れ、染料分がつくまでかき混ぜる。最後は水洗いして日陰干し
    烏梅の抽出液を加えると、赤褐色の汁が真っ赤に

変幻自在の、紅。

烏梅と紅花で染めた布を使った小物。布の材質や染める回数等により、多彩な赤が生み出されます。(月ヶ瀬の染色愛好家・辰巳さん宅で撮影)

変幻自在の、紅(1)

東大寺修二会で二月堂ご本尊の宝前を飾る椿の造花の和紙にも、烏梅を使った紅花染めが使われています。

変幻自在の、紅(2)

〈インタビュー〉日本で唯一烏梅を製造する 中西 謙介さん

烏梅製造農家「梅古庵」の10代目。自動車メーカー勤務後、月ヶ瀬に戻り家業を継ぐ。烏梅を使った口紅の復活を目指し、クラウドファンディングを実施中(くわしくは「梅古庵」ホームページ<外部リンク>へ)

月ヶ瀬の烏梅700年の歴史を継ぐ

烏梅は約1300年前に薬として中国から日本に伝えられ、染物のほか、薬膳茶・食品・化粧品にも利用されました。最盛期には、月ヶ瀬だけで400もの烏梅農家があったそうです。いまでは中西家だけになりましたが、我が家には先祖代々言い継がれている「売れても売れなくても梅を焼け」という言葉があります。この言葉を胸に、これからも梅を焼き続けたいと思っています。

伝統文化を継承し、月ヶ瀬の自然も守る

現在、烏梅と紅花を使った口紅作りを復活させたい、と考えています。使われていない耕作地での紅花栽培も検討中です。みなさんに応援してもらえるような仕組みを作りつつ、月ヶ瀬の伝統文化と自然を守ることが目標です。

梅と梅林を深く知る 名勝指定100年の催し

第27回全国梅サミット記念講演会「美しい虹色を生み出す月ヶ瀬の烏梅」

梅を共通の資源とする加盟市町が地域を盛り上げる全国梅サミットを月ヶ瀬で開催します。記念講演会の他、梅の名産品の抽選も。

とき

2月19日(土曜日)午前9時半~午後0時10分

講師

吉岡更紗さん
「染司よしおか」六代目 染色家江戸時代から200年以上続く染屋で製作を行う。天然素材の布を、全て自然界にあるもので染めを行い、東大寺や薬師寺等の古社寺の行事や国宝の復元にも携わる。

記念講演会講師 吉岡更紗さん

ところ

月ヶ瀬公民館(月ヶ瀬尾山)

定員

50人※駐車場は有料。ライブ配信も実施予定

申込方法

1月4日から申込開始 ※定員に達し次第終了

電話での申し込みは「第27回全国梅サミット協議会事務局(観光戦略課内 電話番号:34ー5135)へ、住所・氏名・電話番号を伝えてください。パソコンでの申し込みは、「第27回全国梅サミット㏌奈良市」のページからも出来ます。

「奈良を観る 名勝・月ヶ瀬梅林」展

多くの人から愛されてきた月ヶ瀬梅林の魅力を、文化人たちの作品をはじめ、絵葉書や写真等の資料から探ります。

「奈良を観る~名勝・月ヶ瀬梅林~」展

とき

1月12日(水曜日)~23日(日曜日)午前10時~午後5時半
※月曜日休館。入館は午後5時まで

ところ

奈良市美術館(二条大路南一丁目 ミ・ナーラ5階 電話番号:0742-30-1510)

費用

一般300円。18歳以下、市内在住の70歳以上の人、障害者(手帳要)と介護者は無料

奈良市美術館ミニ出張展示 「名勝・月ヶ瀬梅林と奈良公園」

とき

1月29日(土曜日)~2月27日(日曜日)午前9時~午後5時(最終日は午後4時まで)
※月曜日と2月24日は休館

ところ

名勝大乗院庭園文化館(高畑町 電話番号:0742-24-0808)

観るだけではない愉しみも 月ヶ瀬をおいしくいただく

梅干し、梅ジャム、梅酒…月ヶ瀬には、梅を使った食がたくさん。地元の直売所等でも手に入ります。そのほか、月ヶ瀬を知り尽くす月ヶ瀬観光協会のみなさんに、おすすめの食を聞きました(定休日等は各ホームページで確認を)。

梅の郷月ヶ瀬温泉 梅こころ<外部リンク>

体も心もあったまる、地元産たっぷりメニュー

お食事処、直売所が併設。
月替りの梅の郷定食や、月ヶ瀬産の梅干しが添えられた梅うどんが人気。2月からは梅ソフトクリームも始まります。寒い冬、温泉で体もほかほかに。

(月ヶ瀬尾山2681 電話番号:︎0743-92-0388)

湖畔の里つきがせ

梅渓を眺めながらオシャレな料理を

湖畔の里つきがせ カレー

上久保親子が腕を振るう食堂。地元食材づくしの定食は、定番の「おふくろの味」。最近では、市内有名ホテルやレストランで腕を磨いた息子さんが作るカレー等も登場。メニューはインスタグラム<外部リンク>等で確認を。

(月ヶ瀬桃香野4267-5 電話番号:︎0743-92-0066)

観光情報はこちらで検索

市東部観光情報サイト「ならのはるをめざして。」

食べて泊まって体験できる「さとやま民泊」で、奥深い魅力をもっと感じてみてください。上の2施設以外にも魅力的なお店や民泊情報が満載。

市東部観光情報サイト「ならのはるをめざして。」

「月ヶ瀬観光協会」サイト<外部リンク>

2月13日(日曜日)~3月27日(日曜日)まで開催される「月ヶ瀬梅林梅まつり」もこちらでチェックを。
(月ヶ瀬観光協会 電話番号:︎0743-92-0300)

「月ヶ瀬観光協会」サイト

インスタグラム<外部リンク>フェイスブック<外部リンク>ツイッター<外部リンク>など各SNSでも月ヶ瀬の魅力を発信中!

本特集の問合せ

月ヶ瀬行政センター(電話番号:︎0743-92-0131)