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ナギは、マキ科の高木で、春日大社境内のナギ樹林では、本殿と若宮の東、御蓋山の中腹以下約9.3haのナギ樹林が国の天然記念物として指定されています。
本州では山口県山口市(旧小郡町)の山林に生育しているものが、自生の北限とされていますが、春日大社境内のナギ樹林は、自生とは認められず、古くに神木とし献木、植樹されたものが、純林の状態にまで繁殖したものと考えられています。その植樹の時期は、1,000年をさかのぼると推定されています。本樹は国の天然記念物としては未指定ですが、その中で最も大きく、その学術上、歴史上価値が高いものです。
本樹とともにその樹冠の広がりを目途とする20m四方の土地を生育地として合せて指定しています。