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奈良しみんだより令和2年12月号(テキスト版)2-5ページ 特集:市民の生活をつなぐ買い物支援

更新日:2020年12月1日更新 印刷ページ表示

移動販売車が、地域に笑顔をお届け 市民の生活をつなぐ買い物支援

富雄団地で始まったセブン–イレブンの移動販売の様子

奈良市では、市社会福祉協議会や移動販売を行う民間事業者等とともに、「奈良市買い物支援ネットワーク」を立ち上げ、日常の買い物に困っている人への支援を始めました。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、公共交通機関を利用して買い物に行くことを敬遠する人も多く、今後の地域支援サービスの中でもニーズが高まることが期待されます。
今月号は、新しくできたこのネットワークに関わる人々の取り組みを紹介します。

 

進む高齢化と買い物支援の必要性

奈良市の総人口は2005年をピークに減少し、2040年には30万人を割り込むことが見込まれます。また、64歳以下の人口(年少人口・生産年齢人口)が今後大きく減少する一方で、65歳以上の高齢人口は増加。高齢化率も2040年には40パーセントを上回り、少子高齢化の影響を大きく受けると予想されます。
令和元年度の市民へのアンケート調査では、買い物時に何らかの不便さや困ったことを感じる人が半数を超え、「店や駅、バス停までの距離が遠い」という地理的な要因は全世代に共通して多く上がりました。また、高齢者世代では「重い物が持てない」「体力的に買い物に行くのが厳しい」「家族の協力がないと買い物ができない」という声が顕著に表れ、買い物時の支援の必要性が浮き彫りとなりました。

※高齢化率のグラフについて:2015年までは国勢調査。2020年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年3月時点推計・出生中位、死亡中位)」

 

●奈良市高齢化率(奈良市の人口に占める、65歳以上人口の割合)の推移

2000年…15.6パーセント
2005年…19.4パーセント
2010年…23.5パーセント
2015年…28.7パーセント
2020年…31.7パーセント
2025年…33.3パーセント
2030年…35.1パーセント
2035年…37.3パーセント
2040年…40.3パーセント
2045年…41.7パーセント

 

●令和元年度奈良市民意識調査より【買い物時の不便さや困ったこと】

回答件数18~64歳(913件)、65歳以上(643件)
総回答数1573件(3つまで回答可)うち「特に不便さを感じない」…742件(47.2パーセント)

店までの距離が遠い
18~64歳…27.4パーセント
65歳以上…25.7パーセント

自家用車がない
18~64歳…5.8パーセント
65歳以上…9.8パーセント

運転に自信がない
18~64歳…6.7パーセント
65歳以上…4.2パーセント

バス停・駅までが遠い
18~64歳…11.5パーセント
65歳以上…12.4パーセント

買い物に行くのが体力的にきつい
18~64歳…2.7パーセント
65歳以上…12.0パーセント

重い物が持てない
18~64歳…6.5パーセント
65歳以上…17.3パーセント

家族の協力がなく、買い物できない
18~64歳…5.0パーセント
65歳以上…9.5パーセント

買い物を手伝ってくれる人がいない
18~64歳…1.6パーセント
65歳以上…3.4パーセント

 

奈良市の買い物支援 これまでとこれから

before これまでの買い物支援

◆市
「お買い物サービスMAP」の発行
平成24年に市内全域の高齢者世帯を中心に「奈良市お買い物環境に関するアンケート調査」を実施。その結果をもとに、お買い物サービスMAPを作成し、生鮮食品や日用品等の配達や店頭・電話での注文ができるスーパー・個人商店等をまとめました。現在は、市ホームページで店舗情報(令和2年11月現在58店舗)を掲載しています。


◆事業者
(1)ならコープで組合員向けに移動販売を開始
平成26年3月から県内で「コープあったか便」移動店舗の運行を開始。市内では「コープ学園前」「コープ七条」を拠点に食料品を中心に移動販売を実施。また、青山住宅から「コープおしくま」までの無料買物支援バスを運行。
(2)近商ストアが移動スーパー「とくし丸」の運行を開始
平成30年に近商ストアがとくし丸と提携し、県内で移動スーパーを開始。市内では、「ハーベスあやめ池店」を拠点に、市北西部で運行中。生鮮食品や惣菜、日用品等を、1軒1軒訪問し販売するサービスを提供(運行コースは限定)。

 

after これからの買い物支援

「奈良市買い物支援ネットワーク」をスタート
市・各販売事業者・市社会福祉協議会や地域包括支援センター等が連携して、市内で買い物で困っている人の情報を共有し、解決に導くネットワークを10月から立ち上げました。買い物に関連する地域の課題に対し、対応できる事業者や関連団体が参画することで、移動販売だけではない支援のカタチを見出すことができます。

Pick Up!買い物支援に関する協定を締結
市内の買い物支援に関連する協定として、9月30日にセブン・イレブン・ジャパンと「地域活性化包括連携協定※」(民間企業とは初の提携)を、10月27日にならコープと「奈良市とならコープによる住民の買い物支援事業に関する協定書」を締結しました。
※買い物支援以外にも、食品ロス対策や産業の振興等の地域活性化や市民サービスの向上のため横断的に連携する協定
写真…(1)セブンあんしんお届け便の出走式(田原本町と合同)(2)ならコープとの協定締結式

 

奈良市買い物支援ネットワークの役割と構成員

◇地域密着班
お買い物で困っている地域の声をネットワークに伝え、販売場所の調整等を行います
・市社会福祉協議会
・地域包括支援センター
・URコミュニティ 奈良住まいセンター

◇支援実施班
買い物支援サービス(移動販売等)を提供します
・ならコープ
・セブン–イレブン・ジャパン
・近商ストア(とくし丸)
・ダイエー

◇広報班
メンバー間や市役所内の調整を行い、ネットワークの宣伝・周知やメンバー加入の声かけを行います
・奈良市

 

買い物支援にかける人々の思い Interview

より良い買い物支援のカタチを模索する人や、品物を届けるために現場で汗を流す人、また、買い物支援ネットワークを立ち上げるきっかけを作った人等、さまざまな立場から買い物支援にかける人々の思いを紹介します。

「販売だけでなく、身近な相談相手に。」

移動スーパー「とくし丸」ハーベスあやめ池店担当…福井 淳子さん
近商ストアと協力し、市内約100件の地域を担当する等、日々現場で熱心に移動販売に取り組む。

・移動スーパー「とくし丸」との出会い
前職はJAで事務職として働いていました。当時からもっと体を動かしたり、直接的に人の役に立ちたいと思っていた最中、偶然テレビでとくし丸の特集を見かけ、直感で「これをやりたい!」と思い、前向きに転職に向けて動き出しました。

・たくさんの苦労と、それ以上のやりがい
いざこの仕事を始めてみると、想像以上に時間と体力の勝負でした。また、毎朝の商品の積み込み時には、何を積めばよいのか、みなさんは何を求めているのか等、なかなかコツをつかむこともできず、随分悩みました。そんな時、いつも近商ストアのとくし丸担当の井上さんが相談に乗ってくれたため、これまで続けることができました。1年以上経った今でも、大変なことは多いですが、それ以上のやりがいと楽しさを感じながら移動販売を行っています。

・「地域のよき相談相手」でありたい
日々の会話の中で、みなさんのささいな変化に気づくことも多いです。「何かしんどい」という声があれば、自分なりにアドバイスできることはないか、調べた上で手書きのビラを渡す等、少しでも「身近な相談相手の一人」として感じてもらえるよう取り組んでいます。今後も、とくし丸を通じてみなさんとお話できるのが楽しみです。
写真…地域を駆け巡るとくし丸のトラックと福井さん

「移動販売で、地域の居場所を作りたい。」

市民生活協同組合ならコープ 宅配推進部 部長…宇野 孝さん
移動販売や買い物代行、夕食宅配等、地域福祉の中でも特に供給部分に関する業務に携わる。

・移動販売の意義
奈良市では平成26年より移動販売を開始し、現在市内10か所を巡回しています。全国的に地域の高齢化・過疎化が進む中、移動販売への需要は高まっており、また今年はコロナ禍による外出自粛で、在宅勤務をする人等からの問合せも増えています。誰かがやらなければならない事業であり、社会的意義を感じながら日々取り組んでいます。

・買い物支援ネットワークへの期待
私たちが一番欲しいのは「地域の声」です。今回ネットワークに参加することで、市や社会福祉協議会等と情報を共有し、本当に困っている地域を知り、できる限りの手を差し伸べていきたい。そして他の事業者のみなさんとの横のつながりができることで、お互いに協力してより効率的なルートを組む等、さまざまな可能性を模索していきたいと思います。

・「地域の居場所」を作る
私たちが買い物支援の先にめざすのは「地域の居場所」を作ることです。トラックが来ることでそこに人が集い、コミュニケーションが生まれます。外に出る機会は健康の促進にもつながります。今後も「安心して暮らせる地域をめざす」ことをスローガンに、積極的な取り組みを進めていきたいです。
写真…多くの人が訪れる富雄団地での移動販売

「地域の声や思いを事業者へつなげたい。」

市社会福祉協議会 地域支援課 生活支援コーディネーター…岡本 香奈さん 、田中 伸一さん
セブン・イレブン・ジャパンとともに、協議会の拠点「ふらっと」がある富雄団地での移動販売開始に尽力。それを契機に、ネットワーク立ち上げを先導。

・違った立場でも、同じ思いで集う人の輪
私たちの拠点がある市西部は「坂の町」。「重い物、軽くてもかさばるものを持って坂と団地の階段を登るのがつらい」「駅も遠く、近くに店も少ない」という声を、地域の会議や来訪者との普段のお話で日々耳にします。最近では、コロナ禍のため、店舗に行くまでのバスや電車、スーパーでの「3密」を怖がる声もあがっています。
今回、まずは拠点の近くで、地域のみなさんの協力も得られる富雄団地から支援体制を作りたいと思い、セブン–イレブン近鉄奈良駅西店と協力し、今年の1月から新しく移動販売車を導入する計画が始まりました。当初は手探りの状態だったため、とにかく繰り返し関係各所に尋ねることから始めました。地域のみなさんや、もともと団地内で移動販売をしていたならコープ、販売場所のUR団地、そして市の協力等が、およそ半年の間で次々と得られ、思いもよらずネットワークを立ち上げるまでに至りました。「買い物で困っている人々を助けたい」という同じ思いの下に、個々が自分たちの役割を生かし、人の輪が広がっていったように感じます。

・移動販売から買い物全般の支援へ
これまでどの組織も「解決したい」と思うものの、一つの組織では難しく、もどかしい状況を抱えていました。このネットワークでは、さまざまな立場の人が集い、個々の持つ知識や経験、他の移動販売先でつかんだ情報で、解決に向け協議・検討できるのがとてもありがたいです。今後は、買い物に「連れて行く」サービスの提供や、宅配・ネットサービス等の利用を支援する人材の発掘等、今後も新しく参画してくれる事業者や関係団体のみなさんの力を借りながら、「買い物支援」の輪を広げていきたいです。

 

Pick Up! 移動販売はここで行っています

現在、各事業者の移動販売車は以下の予定で運行しています。
今後ネットワークでの会議で、地域の状況を把握し、協力・参画する組織が増えることにより、拠点が広がる可能性もあります。
※(11)はセブン–イレブン・ジャパン。それ以外はならコープ

月曜日
(1)午前10時~10時55分…青山旧Aコープ駐車場
(2)午前10時50分~11時20分…あすならホーム西ノ京
(3)午前11時~11時25分…青山二丁目公園南側
(4)午前11時半~11時55分…青山八丁目公園南側
(5)午後2時~2時55分…富雄団地集会所駐車場(UR管理事務所前)
(6)午後3時20分~4時…三松ヶ丘公園北側

水曜日
(7)午前10時~10時半…あすならホーム今小路
(8)午前10時45分~11時10分…福井町
(9)午前11時45分~午後0時15分…あすならホーム高畑
(10)午後3時~3時40分…あすならハイツ恋の窪
(11)午後3時~4時…富雄団地集会所駐車場(UR管理事務所前)
(12)午後4時~4時25分…あすならハイツあやめ池

金曜日
(13)午前10時~10時55分…富雄団地集会所駐車場(UR管理事務所前)
(14)午前11時20分~11時50分…三松ヶ丘公園北側

とくし丸は、火~土曜日のうち、エリア内の決められた3つのコースを巡回。事前に個別に相談し、ルートや時間を指定。
※ダイエーは11月にネットワークに加入。販売エリア等は今後決定

【本特集に関する問合せ】産業政策課(電話番号:34ー4741)
くわしくは市ホームページにも掲載中