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春の行楽シーズンを迎え、世界遺産をはじめとする観光スポットに多くの人が訪れる本市ですが、実は「桜」の名所も多くあります。今月号では、環境に優しく、渋滞緩和にもつながる自転車で楽しむ「桜の奈良」を紹介します。
子どもから高齢者まで気軽に乗れる、便利な自転車ですが、事故も多く起こっています。衝突、転倒だけでなく、特に最近は運転中のスマートフォン操作による「わき見運転」での事故も発生しています。自転車運転に対する取り締まりが強化されたこともあり、自転車事故の件数は減少傾向にあるものの、まだまだ多い状況です。
近郊の都市であった事例では、自転車に乗った小学生が歩行者の女性と正面衝突。女性は寝たきりとなり、1億円近くの損害額が請求されたケースもあります。自転車保険への加入が義務付けられる自治体も出てきています。
過去5年で、市内の交差点のうち自転車事故が多かった上位3か所です。他の場所も含め、通行する時には十分注意をしましょう。
No.1:菰川橋東交差点(計14件)
大宮通りへつながる国道24号の交差点。ここ5年続けて毎年2件以上の自転車事故が発生。平成27年には5件にも上っています。特に午後9時以降の事故が多く、事故の種別としては、車が丁字路を右左折する際に自転車と接触するケースが多い場所です。
No.2:油阪交差点(計7件)
最近、北側に向けて新設された油阪佐保山線との交差点。JR奈良駅に近いため、車も自転車も多く、ここ2年続けて2件ずつ事故が起こっており、昼〜夕方の時間帯に発生、車の右左折時の事故が多く見られます。
No.3:柏木町交差点(計6件)
国道24号と県道が交差し、付近には家電量販店や飲食店等が立ち並ぶため車の通行量が多く、夕方から夜間にかけての自転車事故が多い場所。過去5年、すべて車の右左折時に事故が発生しているため、横断時には注意が必要です。
問合せ 広報戦略課(Tel 0742-34-4710)
今年2月に、近鉄奈良駅付近の市道「やすらぎの道」の馬場町〜八軒町東交差点の区間に、自転車専用の路面標示「ナビライン」を整備しました。青色のマークと通行帯により、自転車の逆走を防ぎ、自転車と歩行者双方の安全にも配慮しています。
本市では、平成11年度から、春や秋の観光シーズンの渋滞緩和対策として、市役所駐車場で「パークアンドライド・サイクルライド」を奈良県と連携して実施しています。今春は、開始日を早めるとともに、受付時刻も「午前9時から」にしています。
期間中は、市役所駐車場を観光用駐車場として解放し、駐車場利用者を対象に無料で自転車を貸し出しています。自転車は全部で160台。子ども用自転車20台の他、事前に予約もできる電動アシスト自転車20台や子乗せシート付自転車10台も利用が可能です。また、レンタサイクル利用者にスタンプラリーも実施中。「ぐるっとバス」(小学生以上100円)も運行されていますので、ぜひ自転車やバスを利用しましょう。
3月24日〜5月27日の土曜日・日曜日・祝日に実施中!
今、全国各地の自治体でも注目され始めている「シェア自転車」。スマートフォンのアプリで自転車を探し、使用後は街中のいたる場所に設けられた専用の駐輪スペースに返却できるシステムで、市民や観光客の交通利便性向上が図れます。
本市も、事業者と連携し、市役所、観光案内所等に駐輪スペースを設置していきます。
問合せ 観光振興課(Tel 0742-34-5135)