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市北西部で、4世紀から大型の前方後円墳の造営が始まった「佐紀古墳群」。令和5・6年度の市教育委員会の調査で、新たな大型前方後円墳「(仮称)佐紀池ノ尻古墳」が見つかりました。
佐紀古墳群は平城宮跡の北方に位置し、西群(4世紀中心)と東群(5世紀中心)に分けられます。時代とともに西から東へ築造が進められ、これまで200m超の大型前方後円墳が8基あることが知られています。
「(仮称)佐紀池ノ尻古墳」は9基目の大型前方後円墳として、平城京左京一条二坊・藤原不比等邸の北側にあたる場所(法華寺町)で発見しました。古墳は「周濠(周囲の堀)」と見られる溝が見つかり、そこから4世紀末の埴輪が出土。周辺の過去の調査成果等を踏まえると、周濠の幅が約30mの巨大な「盾形周濠」が復元できることが分かりました。また、その形状・規模から想定すると、全長200m前後の大型前方後円墳が復元できます。平城京の造営時に完全に破壊されたと見られ、その中でも最大規模の古墳と推測されます。その規模から王権中枢を担う人物であることも考えられます。
【古墳の寸法(推定値)】墳丘長200メートル 後円部直径120メートル 前方部最大幅130メートル
周濠の総長250m 周濠の最大幅200メートル
今回の調査で、4世紀末の特徴を持つ円筒埴輪と盾形埴輪が出土しました。なかでも、盾形埴輪は「鰭付盾形埴輪」と呼ばれるもの。鰭付円筒埴輪が流行する4世紀後半~末の限られた時期に出土する特徴的なものです。類例は、富雄丸山古墳や不退寺裏山古墳等、4世紀後半の王権中枢の古墳に見られています。佐紀池ノ尻古墳の出土埴輪は、類例に比べて文様がやや簡素化しているため、4世紀末に位置づけられます。
このことから、古墳の時期は4世紀末と考えられ、東群で最も古いコナベ古墳より前に築造されたと見られます。同じ頃に西群では五社神(ごさし)古墳が築造中であり、佐紀古墳群の築造意義の解釈にも、今後大きな影響を与える古墳として注目されるでしょう。
令和4年度の第6次調査では、全長約285センチメートルの巨大な蛇行剣と、類例のない鼉龍文(だりゅうもん)盾形銅鏡が出土しました。現在、県立橿原考古学研究所や元興寺文化財研究所とともに、クリーニング・保存処理等の作業を引き続き行っています。蛇行剣は、設置面を土ごと切り取って持ち帰り、県立橿原考古学研究所で室内発掘作業を実施。顕微鏡を用いたクリーニング作業により、剣の装具(把や鞘等)に残った漆膜から、当時の剣装具が復元できるほどの成果を得られました。
◆把頭(つかがしら)(剣の持ち手の末端部分)
刀に共通して見られる「楔(くさび)形」であり、「把縁(つかぶち)突起」という剣特有の装具を兼ね備えていることが判明。また、表面には直弧文(ちょっこもん)のような文様が施されており、これらが混在する装具の事例は日本初です。
◆鞘尻(さやじり)(剣を収める鞘の末端部分)
鞘の先端に長さ20センチメートルほどの細長い突起物が付属。通常は鞘が見つかるだけでも珍しく、この突起物の類例はありません。剣を立てる際に使う「石突(いしづき)」という付属具を想定していますが、先端が左右対称に膨らんでおらず、楔形の把頭と同じ向きに偏って張り出していることから、この突起物も楔形であることが分かります。
蛇行剣はクリーニングや保存処理の過程で、まだまだ新発見が予想されます。いつ、だれが、どこで、どのように作られたのか等、どこまで解明できるか分かりませんが、これからも目が離せません。
富雄丸山古墳で出土した巨大蛇行剣の発掘調査・クリーニング作業に密着した映像をもとに、初公開映像等を含むドキュメンタリー映画です。全国6都市(大阪・京都等)で上映予定です。ぜひ映画館で歴史の新発見に立ち会いませんか。
【問合せ】埋蔵文化財調査センター(電話番号:0742-33-1821)
歴史や自然に恵まれた私たちのまち。大都市とのアクセスの良さから人の往来も多く、年間約12,000人の転入者を受け入れています。子育てや教育環境の充実等から、より着目されています。奈良市で「暮らす」良さを、遠方の親戚・知人に一緒に伝えてみませんか。
【問合せ】秘書広報課(電話番号:0742-93-3470)
(1) 6年連続転入超過(転出者より転入者が多い状態)で、令和6年の転入超過数は554人増
(2)「共働き子育てしやすい街ランキング 2024」(日本経済新聞社・日経xwoman(クロスウーマン))関西エリア第2位 (2022年は関西エリア第1位)
(3) 令和6年度の移住問合せ件数(令和7年1月末時点)は、前年度より8割増。ともに過去最多数を更新
平成27年
転入者数…12,866人
転出者数…13,694人減
社会増減数…828人減
社会増減数
平成27年…828人減
平成28年…431人減
平成29年…202人減
平成30年…261人減
令和元年…384人
令和2年…298人
令和3年…432人
令和4年…842人
令和5年…641人
令和6年
転入者数…12,183人
転出者数…11,629人減
社会増減数…554人
御手洗 友紀(みたらい ゆき)さん
大分県出身。京都府、兵庫県を経て、令和5年ならまちに移住。美術大学を卒業後、作詩や絵描き、作詞作曲等、作家活動を開始。
初めて奈良を訪ねたきっかけは、お仕事の依頼。奈良でパンカフェを経営する人から絵を頼まれ、せっかくだからゆっくり過ごしてみようと宿を調べました。そうして見つけたのが「ゲストハウス奥」。泊まってみると、オーナーさんが本当にすてきな人だったんです。それから2〜3か月に1度のペースで宿を訪れるうちに、ここで暮らしたいと思うようになりました。
ならまちを歩いていると、人の生活とぶつかるのが、まちの良いところ。身近でちょうど良い自然もあります。頭が上手く働かなくても、体が行きたい方向に動いていくのが分かると「あっ、大丈夫だ」と思えてきます。また、このまちは人とつながりたいときにつながれて、考えたいときにちゃんと籠れるスケール感。自分のペースで創作に臨みやすい環境だなと感じています。
3月8日に20~50代の奈良市への移住者が集まり、ワークショップを開催。移住の決め手やお気に入りスポット等の情報を交換し、交流しました。
移住相談によく寄せられる内容をもとに、奈良市で暮らす魅力をたっぷりと詰め込みました。子育て情報や移住者のインタビュー等を掲載しています。
市民のみなさんが手軽に行政サービスを受けられるよう、市では手続きや業務の電子化を進めています。この春から始まった新たな取り組みを紹介します。
誰もが自由に、無料でインターネットに接続できる「フリーWi-Fi」。通信環境が必要な行政サービスを快適に利用できるよう、市庁舎1階に設置しました。
※無線LANに接続できる通信端末が必要です
自宅やコンビニエンスストア等での利用を想定し、手続きの電子化を進めていますが、市役所を訪れた人も電子申請ができる「オンライン申請専用ブース」が誕生しました。
【問合せ】DX推進課(電話番号:0742-34-4722)
近鉄学園前駅近くの、屋内機械式地下駐車場です。月単位の利用者を募集します。
駅や周辺施設を利用する人は、ぜひ検討してみてください。
利用条件…長さ5メートル以下・幅1.95メートル以下(タイヤ外幅1.8メートル以下)・高さ1.55メートル以下(積載物・取付物を含む)
利用時間…午前7時~午後10時(年中無休)※時間外の入出庫は不可、預かり可
費用…月額15,000円(税込)
【問合せ】奈良市市街地開発(指定管理者 電話番号:0742-30-3370 平日の午前9時~午後5時)、西部出張所総務課(電話番号:0742-44-1005)
選挙で投票するためには、市区町村選挙管理委員会が作成・管理する選挙人名簿(名簿への登録は、住民票の情報により自動的に行われるため、手続き不要)に登録されている必要があります。
名簿への登録は、年4回行う「定時登録」と選挙前に行う「選挙時登録」の2種類があり、ともに年齢・住所要件等を満たすことが必要です。進学や就職等による引っ越しで住所を変更した際は、正確に住民異動の届出を行うようにしてください。
※名簿への登録は、住民票の情報により自動的に行われるため、手続き不要
登録の種類…定時登録
登録基準日…3月1日、6月1日、9月1日、12月1日
登録要件年齢等…登録基準日現在で満18歳以上の日本国民
登録要件住所…登録基準日現在で引続き3か月以上その市区町村に住民票がある
登録の種類…選挙時登録
登録基準日…選挙の公・告示日のそれぞれ前日(例:市長・市議選は投票日の8日前)
登録要件年齢等…投票日現在で満18歳以上の日本国民
登録要件住所…登録基準日現在で引続き3か月以上その市区町村に住民票がある
※4月1日に奈良市へ転入の届出をした人の登録は、7月1日以降の「選挙時登録」、「定時登録」のいずれか早い方
A県B市
・住民票…A県B市から転出した日(転出届に記載した異動日)まで
・選挙人名簿…A県B市から転出した日から転出後4か月に選挙人名簿抹消
奈良市
・住民票…奈良市への転入届出日から
・選挙人名簿…転入届出日後3か月後、「定時登録」「選挙時登録」のいずれか早い日に選挙人名簿登録
※前住所地市区町村で「転出後4か月間」は登録されています。奈良市で登録されるまでの間に国政選挙等が行われる場合の登録確認は、前住所地市区町村の選挙管理委員会に問合せてください
【問合せ】市選挙管理委員会事務局(電話番号:0742-34-3501)
統計法(平成19年法律第53号)に定める基幹統計調査として、同法第5条第2項の規定に基づき実施する、人と世帯に関する全数調査です(5年ごとに実施)。結果は国・地方公共団体の行政施策をはじめ、企業・各種団体での活用や学術研究機関の研究等、さまざまな分野で幅広く活用されるため、協力をお願いします。
調査期日…10月1日(水曜日)
対象 …日本に住む全ての人と世帯(外国人を含む)
方法 …調査員が世帯を訪問し、調査書類を配布
内容 …
世帯員に関する事項:男女の別、出生の年月、就業形態等
世帯に関する事項:世帯の種類、住居の種類、住宅の建て方等
調査員を募集しています
世帯を訪問して調査票を配布・回収する、国勢調査調査員を募集しています。くわしくは総務課統計係まで問合せてください。
【問合せ】同課(電話番号:0742-34-4721)
人権問題の解決への取り組みや人権尊重の重要性を訴え、その意識の高揚を図る「人権啓発ポスター」を募集します。
対象…県在住・在学・在勤の小学生以上
部門…ポスター(四ツ切り画用紙で画材は自由)
※高校生以下は、必ず氏名(ふりがな)、学校名・学年(いずれも作品作成時)を明記。一般の人は、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話・ファックス番号、ポスターの返却方法を明記。いずれも作品の裏に記入。応募点数は、1人1点
申込…
市立学校の児童・生徒:6月20日までに学校経由で市共生社会推進課へ
市立学校以外の児童・生徒、一般の人:6月27日までに県人権施策課(〒630-8501登大路町30番地 電話番号:0742-27-8719)へ
・審査発表は県ホームページで公開
・県に提出した作品のうち、入選作品は年度末に、それ以外は審査終了後に返却
・応募は自作で未発表の作品のみ。著作権は主催者に帰属し、啓発資料や広報紙(誌)、県ホームページ等に掲載
・応募時の個人情報は、審査、発表、展示、記念品送付のみに使用
【問合せ】共生社会推進課(電話番号:0742-34-4733)