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奈良しみんだより令和5年10月号(テキスト版)2-5ページ 特集:

更新日:2023年10月1日更新 印刷ページ表示

奈良市の災害対策2023

今年8月、自転車並みの速度で上陸した「令和5年台風第7号」。市内各所でさまざまな被害が発生しました。
今後大きな災害が発生した際に、周囲の人々はどのように動き、自分はどう行動すべきでしょうか。
令和5年台風第7号上陸時の市の一連の動きや、災害時に知っておくべき知識等、改めて振り返りましょう。

災害対策最前線を徹底解剖  

〈事例〉令和5年台風第7号  

◆8月14日
・午前9時
災害対策本部設置の事前調整・準備

・午後1時
大きな行事等の中止情報を発信
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等 ,市内各駅のデジタルサイネージ

・午後4時
市の動き…自主避難のための避難所12か所開設、ホテル避難利用支援制度の開始(10か所)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等,市内各駅のデジタルサイネージ,防災情報メール,テレビ

・午後6時
暴風警報発表(午後6時25分)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等,防災情報メール,防災スピーカー,テレビ
市の動き…災害対策体制をとり災害対策本部を設置

市の情報発信タイムライン…
災害用ホームページに切り替え災害時に求める情報に素早くたどり着けるよう、シンプルなトップページに切り替えます

・午後7時
市の動き…市災害対策本部会議(第1回)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等、防災情報メール、テレビ

・午後9時
市の動き…高齢者等避難発令
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等

・午後11時
市の動き…公共施設の休館情報等を掲載
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等

◆8月15日
・午前0時
大雨警報(土砂災害・浸水害)発表(午前0時14分)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等,防災情報メール,防災スピーカー,テレビ
土砂災害警戒情報発表(午前0時50分)

・午前1時
市の動き…市災害対策本部会議(第2回)
洪水警報発表(午前1時2分)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等、防災情報メール、テレビFacebook、X(旧Twitter)、LINE等

市の情報発信タイムライン…
始発時に改めて、市内11駅のデジタルサイネージに避難所情報を掲示

・午前5時
県に記録的短時間大雨情報発表(午前5時20分)
市の情報発信タイムライン…防災情報メール,テレビ

・午前6時
市の動き…新たに8か所の避難所を開設
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等,市内各駅のデジタルサイネージ,防災情報メール,テレビ

・午前7時
市の動き…市災害対策本部会議(第3回)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等

・午前11時
市の動き…市災害対策本部会議(第4回)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等

・正午
洪水警報解除(午後0時45分)
市の情報発信タイムライン…テレビ

・午後3時
市の動き…市災害対策本部会議(第5回)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等
土砂災害警戒情報解除(午後3時35分)
市の情報発信タイムライン…テレビ

・午後4時
市の動き…避難所を閉鎖
市の情報発信タイムライン…テレビ
市の動き…ホテル避難利用支援制度の受付を終了(計37人が利用)
市の情報発信タイムライン…Facebook、X(旧Twitter)、LINE等,防災情報メール
暴風警報解除(午後4時4分)
市の動き…高齢者等避難を解除

・午後5時
市の動き…災害対策本部を解散、災害対策体制から災害警戒体制へ移行

・午後9時
大雨警報(浸水)解除(午後9時32分)
市の情報発信タイムライン…TV

・午後11時
大雨警報(土砂)解除(午後11時半)
市の情報発信タイムライン…TV
市の動き…災害警戒体制解除

公助の要。災害対策本部

迅速な対応ができるよう、災害対策本部を設置します。本部会議では、各避難所の開設状況や道路・建物の被災状況等を共有して方針を決定し、情報を発信しています。
※発表される気象情報等により、第1次〜第5次までの防災体制をとります
※災害対応にあたる市職員がどのくらい参集できるか、安否確認システムで確認します

各地で相次いだ倒木

強風の影響により、市で対応した被害件数は181件。市職員や警察で倒木や道路の破損をパトロールし、通行止めや樹木の撤去作業等を行います。

さまざまな媒体で情報を発信

市の本部会議での決定事項や最新の気象情報等を、防災スピーカーや市ホームページ、SNS等で発信しています。また、県が構築したシステムを利用することで、市内の状況をテレビのテロップでも放映しています。突発的な地震等の際は、市内にいる全ての人の携帯電話に緊急速報メールが届き、防災スピーカーで放送が流れます。市内全ての人に情報を届け、逃げ遅れゼロを達成するために、情報発信に力を入れています。

 

今、災害が起きたら、あなたはどうしますか?

台風等と違い、地震のような予測不能な災害もあります。食料品等の備えはもちろんですが、ここではAさんをモデルに、災害発生時の動きを振り返ってみましょう。

モデル:市在住のA子さん(42)
夫のB男さん(40)と子ども(6)の3人家族。マンションの5階に暮らしている。また、介護が必要な母(70)は近隣に一人で生活している。

ある秋の平日午後6時10分 震度7の地震が発生

●自宅で料理中のA子さんのケース
身を守るポイント
・揺れを感じたら、子どもと一緒に机の下等にもぐり、まず頭を守る(無理に火を消しに行かず、揺れがおさまってから消す)
・日頃から家具の転倒防止を行う
マンションが傾き、自宅にいるのは危険に。
A子さんと子どもは、ガスの元栓を締め、ブレーカーを落とし、階段で避難しました(避難時に必要な非常持出袋等は、しみんだより9月号9ページで確認してください)

もしエレベーター乗車時に地震が起こったら…?
まずは全ての階のボタンを押して、最初に停止した階で降りましょう(揺れの大きさで、最寄りの階に自動停止する機能等もあります)。万が一閉じ込められた場合は、すぐに外部と連絡を取りましょう。

●電車で帰宅中のB男さんのケース
身を守るポイント
・着席時は急停車に備え、カバンで頭を守り、低い姿勢を取る
・立っている場合は、吊り革や手すりにしっかりつかまる

さまざまな団体に支えられる避難生活

自分の命を守った後に考えるのは、安心して生活できる場所への避難。A子さん一家は自分たちも「共助」の一員となりつつ、地域の団体や民間企業等の力を借り、避難生活を送ります。

まずは家族の安否を確認

A子さん一家は以前から、災害時伝言ダイヤル(171)を使って安否確認を行うと決めていました。A子さんはB男さんに、自分と子どもの安否・避難先を伝言ダイヤルへ残しました。
発災時に電話がつながりにくい状況でも録音・再生ができるため、家族の安否確認に有効です。

●被災時のA子さんを取り巻く協力体制(共助・公助)
※A子さん一家も避難所の運営等に関わります

市役所(行政)・消防
・災害対策本部
・避難所の開設・運営
・救急・救護
・市道の被災対応等

警察
倒木・落下物等による通行止めや事件事故の対応

自衛隊
被災者の救助等

地域で手助けする団体
・自主防災防犯組織
・民生委員・児童委員
・社会福祉協議会等

いざという時の民間の力
・電力・ガス・電話等のインフラを担う企業
・協定締結の企業等

 

要支援者の避難支援

A子さんの母は、市の「避難行動要支援者名簿」に登載されています。地域への情報提供に同意していたため、近隣の支援者とともに、無事に避難所に行くことができました。
(解説)要介護者や障害者等で、災害時に自力での避難が困難な人を登録した名簿があります。同意を得た人の情報は、地域の自主防災防犯組織や自治会、民生委員・児童委員等に共有され、日頃の見守り活動や避難時の支援プラン作成等に活用されます。

 

適切な場所に避難を

A子さん一家は市内のホテルに一時的に避難。翌日A子さんの母が小学校の体育館にいるとようやく分かり、そちらに移動しました。
(解説)市や地域住民によって開設される避難所は、定員超過や通行止め等で行けない場合もあります。また、避難者密集による感染リスクを抑えるため、安全な場所にある友人・親戚の家や、ホテル等に避難する「分散避難」を勧めています。被災時にどこに避難するかあらかじめ決めておきましょう。
・友人や親戚宅・安全な場所での車中泊(高台や避難所等)・避難所・ホテル・自宅の2階等へ垂直避難

A子さんの避難した小学校では、断水が起きています。こんな時、どうしたらいいの?

知っておこう。水道が使えない生活
◆給水拠点はどこか知っていますか?
断水に備え、市内の浄水場と配水池に飲料水を確保しています(市内全人口の約14日分。最初の3日間は1人1日3リットル、以降1人1日20リットルとして計算)。飲料水は配水池等の約20か所の給水拠点で確保できるほか、給水拠点から各避難所へ運搬します。

◆水洗トイレは使わないで
断水時のトイレ使用後は、お風呂の水を流すことが正解だと思っていませんか。汚物をそのまま流すと、排水管が詰まり、トイレが使えなくなる可能性があります。我慢して水分補給を控えると、脱水症状の恐れもあるので、日頃から携帯トイレ等を備えておきましょう。

 

有事の際は事業者103団体と連携

A子さんのいる避難所には、続々と人が集まり、避難者も運営を手伝っています。数日後、その避難所に食料品や日用品の供給、仮設トイレの設置等の支援がありました。
(解説)大規模な災害発生時には、民間企業等と連携し、災害支援に臨む体制を築いています。食料品・飲料水等の物資の供給・輸送や道路の復旧、医療救護、廃棄物処理等から、郵便の無償化、行政書士業務、法律相談、登記業務まで、さまざまな被災生活を想定し、各部署で事業者と有事の際の協力協定を結んでいます。

 

奈良市総合防災訓練(市民いっせい避難訓練)で「自分ごと」に

10月29日(日曜日)午前9時半から市内一円で総合防災訓練を行います。市民のみなさんとともに自主防災防犯組織や防災関係機関、事業者等がいっせい参加し、災害が起きた場合の近隣の呼びかけ、避難所の開設、防災の展示等を各地区で行います(くわしくは10ページ)。ぜひ参加して、自分ごとに置き換えてみてください。
当日は、避難所の空き状況の把握や受付をスムーズに行う「避難所受付システム」の試験運用も行います。

【問合せ】危機管理課(電話番号:0742ー34ー4930)、要支援者の避難支援について:福祉政策課(電話番号:0742ー34ー5196)