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麻の最上 奈良晒-南都随一の産業-

更新日:2020年9月25日更新 印刷ページ表示

 奈良晒は近世に奈良で盛んに生産された麻織物のことです。17世紀初めに幕府の御用品とされたこともあり、武士の裃(かみしも)、富裕な町人の礼服、帷子(かたびら)や夏の高級衣料として全国各地に流通していました。
 また、奈良晒は近世奈良の風物詩でもありました。織り上がった布を真白に仕上げる晒作業の様子は本に描かれ、俳句や川柳にも詠まれています。佐保川の水で洗い干した晒が白くなっていく様子は「日を経るに及び潔白、佐保山白雪の如し」と言われました。
 奈良晒は「南都随一」の産業として成長し、江戸時代の奈良町では「奈良の町の者はほとんどが奈良晒の仕事をしている、その他の商売のものも妻子は奈良晒の仕事をしている」と言われるほどでした。
 今回の展示では、近世奈良を代表する産業、奈良晒について、その特徴や奈良町の人々との関わりを地誌や町記録で紹介します。

 
【 期間 】 令和2年9月29日(火曜日)~令和3年1月11日(月曜日・祝日)
[休館] 月曜日、11月4日(水曜日)・24日(火曜日)(祝日は開館)・12月28日(月曜日)~1月4日(月曜日)
【 時間 】 午前9時~午後5時 (入館は午後4時30分まで)
【 入館料 】 無料
【 主な展示品 】 ・日本山海名物図会 宝暦4年(1754)
・大和名所図会 寛政3年(1791)
・町代日記 寛文9年(1669)個人蔵 市指定文化財
・井上町町中年代記 五番 井上町自治会蔵 市指定文化財
・奈良曝 洛南嘯月堂 貞享4年(1687)(江戸末~明治初期写)
【 展示解説 】 館員の展示解説を、史料保存館で期間中2回行います。申込は不要です。
10月3日(土曜日) 午後1時半~
11月17日(火曜日) 午後1時半~  約30分の予定です。
【 展示関連イベント】
ガイド付きツアー
「もっと知りたい"江戸時代の奈良町"」(申込必要)
なら・観光ボランティアガイドの会が案内します。
電話での申込が必要です。
日時:10月31日(土曜日)午後1時半~4時(受付午後1時~)
コース:ならまちセンター前広場集合ー史料保存館(館員による展示解説)ー興福寺南大門跡ー依水園ー東大寺正倉院春日大社参道奈良晒関係奉納燈籠ー春日大社若宮神社(解散)
費用:200円  
定員:30人
申込・問い合わせ:なら・観光ボランティアガイドの会
電話:0742-27-9889  申込締め切り:10月24日(土曜日)    
奈良町にぎわいの家出張展示
「タイムトラベル奈良町~奈良晒~」
(申込不要)

 企画展示「麻の最上 奈良晒-南都随一の産業-」展にあわせて、奈良町にぎわいの家で、展示に関連した史料の一部を出張展示し、史料保存館の館員が史料の解説を行います。

日時:12月12日(土曜日) 午後2時~4時
解説:午後2時から約30分
会場:奈良町にぎわいの家(奈良市中新屋町5)
費用:無料

 

※当日会場でのマスク着用、検温、連絡先提供にご協力ください。

 

※新型コロナウイルス感染症流行状況により、館員による実物史料の解説は中止し、パネル展示に変更になる場合がございます。何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。          

【 後援】 歴史街道 〈歴史街道HP<外部リンク>はこちら〉

 

                                                           

 
日本山海名物図会 奈良晒
日本山海名物図会
平瀬徹斎著 長谷川光信画
宝暦4年(1754)
 日本各地の名産品の生産、採集の技術を図示し、解説を加えたものです。5巻5冊。奈良晒の紹介では、晒加工の場面を描き、「染めて色よく、着て身にまとわず、汗をはじく故に世に奈良晒とて調宝する也」などと奈良晒の特徴を説明しています。

 

 

 
大和名所図会 ならのさらし場
大和名所図会
秋里籬島著 竹原信繁画
寛政3年(1791)
 大和国全体を網羅した全6巻7冊の地誌です。寺社名所、名産、年中行事などについて簡単な解説と挿し絵が入っています。奈良の名産である奈良晒については「ならのさらし場」の様子を描いています。
 晒しの工程は、まず布の糊を水で洗って落とし、糊を落とした布を芝の上に広げ灰汁を打ちながら10日余り日光にさらします。次に大釜に入れて灰汁で炊き、に干す過程を数回繰り返し、木臼でついて水で洗い、棚に並べて張干します。晴天数十日を要する作業でした。洗い干した晒がだんだんと白くなっていく様子は「日を経るに及び潔白、佐保山白雪の如し」と言われ、近世奈良の風物詩でもありました。

   

 

奈良曝2 奈良曝1

奈良曝
洛南嘯月堂 
貞享4年(1687)(江戸末~明治初期写)

 近世奈良町の地誌、案内書です。名所旧跡の由緒、奈良の町々の由来のほか、様々な種類の職人、商人の名前も載っています。
 奈良晒に関連する商人では、晒蔵方(晒布を晒問屋へ売る業者)28軒、晒問屋32軒、青苧問屋6軒、晒屋24軒、布もみ屋6軒、晒数合(すあい)(晒蔵方から晒問屋へ晒布を売る中買)31人、ぬきがせ問屋14軒の名前と布中買(生布(きぬの、晒す前の布)を晒問屋へ売る業者)が600~700人存在することが書かれています。青苧など原料を扱う商人、晒を請け負う業者、生布や晒など布を扱う商人、それを仲介するものなど奈良晒に関わる様々な業者の存在を知ることができます。

 

※写真の無断転載禁止