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若宮祭の「松下式」(まつのしたしき)を描いた板木です。板木の片面に、若宮祭の渡御行列(とぎょぎょうれつ)のうちの日使い(ひのつかい)の一行が、「影向の松」(ようごうのまつ)にさしかかろうとする場面を彫刻しています。
図の作者は『春日大宮若宮御祭礼図』(かすがおおみやわかみやごさいれいず)と同じ藤村惇叙(じゅんじょ)で、享保19年(1739)の年記があります。
「松下式」は若宮祭の諸行事のなかで御旅所祭(おたびしょさい)とともに重要な行事で、板木には渡御(とぎょ)の一団や周囲の様子が詳細に描かれていて、近世の「松下式」の様子がよくわかります。
『春日若宮御祭礼松下図』は、『春日大宮若宮御祭礼図』とともに若宮祭の祭礼資料として重要なものであり、その板木は貴重な遺品です。
件名 | 春日若宮御祭礼松下図板木 |
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かな | かすがわかみやごさいれいまつのしたずはんぎ |
数量 | 1枚 |
指定(分類) | 奈良市指定文化財(有形民俗文化財) |
指定日 | 平成16年3月3日 |
所在(有) | 奈良市春日野町160 春日大社 |
小学校区 | 鼓阪 |
形状等 | 板木は桜材を使用、片面に彫刻。 |
備考 | 江戸時代 |