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山町にあるベンショ塚古墳は墳丘長70mの前方後円墳です。平成2年度の発掘調査により、後円頂部に3基の埋葬施設が確認されました。本件は第2埋葬施設から出土した副葬品一括です。
出土状況が明確で、古墳時代中期(5世紀)の鉄製武具を中心とした副葬品の代表例であり、学術上、歴史上の価値が高いものです。
また、甲冑(かっちゅう)の甲(よろい)は革綴(かわとじ)、冑(かぶと)は鋲留(びょうどめ)形式であり、古墳時代の鉄製甲冑が革綴から鋲留に変わる過渡期を示すこと、馬具は装飾性が少なく実用的な初期の特徴を備えることも注目されます。
甲冑
鏃(やじり)
馬具のうち雲珠(うず)
馬具のうち前輪(まえわ)
馬具のうち後輪(しずわ)
件名 | ベンショ塚古墳出土品 |
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かな | べんしょづかこふんしゅつどひん |
数量 | 一括 |
指定(分類) | 奈良市指定文化財(考古資料) |
所在(有) | 奈良市大安寺西二丁目281 奈良市 |
小学校区 | 大安寺西 |
保管 | 奈良市埋蔵文化財調査センター |
形状等 | 甲冑1領 槍先1本 鏃一括 馬具1組 鑿4本 斧1本 針一括 砥石1個 小玉245個 |
備考 | 古墳時代 |