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奈良の町は明治維新の後、大きく変貌しました。興福寺の旧境内地には郡役所や県庁、裁判所、師範学校、博物館などいろいろな公共施設が建てられました。また、三条通り沿いには銀行、警察、電信局、通運会社などがつくられて近代の町としての機能が形成されていきます。
様々な町の変遷の中には、現在は奈良公園の水辺の風景として親しまれる荒池が明治時代に農業用水確保のために築造されたことや、陸軍第38連隊が町中に設置されたことなど、身近な歴史でありながら、時の流れとともに人々の記憶から忘れられていくものもあります。
今回の展示は、近代奈良町の歴史について、明治から昭和初期の写真と地図を通して紹介します。
期間 |
平成30年1月30日(火曜日)~4月30日(月曜日) |
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時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
入館料 | 無料 |
主な展示品 |
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展示解説 |
館員の展示解説を、史料保存館で期間中2回行います。申込は不要です。 |
展示関連イベント | 奈良町歴史ミニ講座 古文書・古絵図に親しもう 「奈良名所実景図-文明開化と奈良町-」(申込不要) 「奈良名所実景図」を中心に、明治10年代から30年代に出版された地図や写真から、奈良町の文明開化について紹介します。 日時:2月3日(土曜日)午後1時30分~2時 会場:史料保存館展示室 費用:無料 ※終了しました |
ガイド付きツアー 「もっと知りたい“近代の奈良町”」 「写真と地図でみる近代の奈良町」展にちなみ、奈良町に残る近代の足跡を見学するガイドツアーをNPO法人 なら・観光ボランティアガイドの会 朱雀と共催します。 日時:2月24日(土曜日)午前9時半~正午(受付は午前9時~) コース:ならまちセンター前広場集合-史料保存館(展示解説)-奈良教育大学教育資料館-旧奈良県物産陳列所-奈良倶楽部・奈良県公会堂跡-中村直三記念石碑-興福寺境内(一乗院跡、花の松記念碑)解散 費用:200円 申込み:電話で直接、またはハガキ、ファックス、メールにツアー名、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号を書いて、なら・観光ボランティアガイドの会 朱雀まで |
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奈良町にぎわいの家出張展示 企画展示「写真と地図でみる近代の奈良町」展にあわせて、奈良町にぎわいの家で、展示に関連した史料の一部を出張展示し、史料保存館の館員が史料の解説を行います。 日時:3月10日(土曜日)午後1時~4時 解説:午後2時から約30分 会場:奈良町にぎわいの家(奈良市中新屋町5) 費用:無料 ※終了しました |
奈良市街全景
奈良市役所
奈良県物産陳列所
興福寺花の松
鹿の角きり
鷺池
大正4年の「奈良名勝写真帖」「大和名勝写真帖」、大正8年の「奈良名勝写真帖」の中から、明治から大正にかけての奈良町の景観などをパネルで紹介します。
奈良名勝全図
明治41年(1908)
著作兼印刷発行 筒井梅吉
明治41年発行の絵図です。手貝通りの旅館や三条通りから猿沢池南に旅館が建ち並んでいた様子が描かれています。近くには芝居小屋尾花座の幟もみえます。
奈良観光市街地図
昭和11年(1936)
大和史蹟研究会
昭和11年発行の奈良観光市街地図です。西南より奈良の市街地を鳥瞰図的に描いた地図です。主な建物にはその名称が記され、そのほかの所は、記号を付けて地図下部にある索引で引けるようになっています。
※写真の無断転載禁止