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奈良市では、令和元年11月24日(日曜日)午後1時から、奈良大学講堂(山陵町)で文化財講演会を実施します。
奈良市埋蔵文化財調査センターでは、奈良大学包括連携協定の下、特別展「平城京の市と商売」を開催しています。
律令国家は、流通経済による政策を次から次へと打ち出し、貨幣流通経済を促進させました。平城京では確実にその効果が広がり、都の住人は金を出して「モノ」を購入することになり、その表舞台となったのが平城京「東市」・「西市」でした。
しかし、近年の発掘調査成果から、市(いち)以外の京内においても商活動を想起させる成果が得られています。
また、出土遺物の検討からも京内における商業活動が活発に行われ、国が想定し得なかった平城京の商業活動が独自の発展を遂げていた可能性を指摘することもできるようになってきています。
このような研究成果が進展するなか、現在開催中の特別展の内容についてさらにさらに掘下げて理解を深めて貰うために、埋蔵文化財講演会を開催します。
文献史学と考古学の両面から再検討を加えることによって、巨大な都市的消費市場が形成された平城京の商業活動とはいかなるものであったか、その実態に迫りたいと思います。
講演会は、古代の商業活動について詳しい歴史学および考古学の先生方を講師に迎え、講演および討論会を予定しています。
「趣旨説明 考古資料が語ること!」
三好美穂(奈良市埋蔵文化財調査センター 所長)
「都市的消費市場の出現と発展」
小森俊寛(元公益財団法人京都市埋蔵文化財研究所)
「文献からみる平城京の市と商業活動」
寺崎保広(奈良大学教授)
「長屋王家の商業活動」
舘野和己「奈良女子大学名誉教授」
討論:「土器は商品となり得るか」
司会 坂井秀弥(奈良大学教授)
令和元年11月24日(日曜日)
午後1時~午後5時10分
奈良大学講堂(正午会場)
〒631-8502 奈良市山陵町1500
近鉄「高の原」駅から奈良交通バス1番のりば。「奈良大学構内」行き「奈良大学構内」下車。
または「学園前駅」行き「奈良大学」下車。または徒歩約18分。
不要