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奈良町の西部、南魚屋町に位置し、南北通りの東側に建ちます。永井家は江戸時代には「布屋」の屋号で代々木綿問屋を営んでいました。
主屋は江戸末期頃の主体部と、大正前期頃に増築した落棟座敷で構成される間口の広い町家です。表構えはつし2階の形式で、虫籠窓(むしこまど)や袖卯建(そでうだつ)、丸太格子を設け、落棟座敷の前に高塀を建てます。内部は主体部の南側に土間、北側に2列6室の居室を配置して、その北側に落棟座敷を接続します。
「奈良格子」とも呼ばれる丸太格子を構えた、奈良の町家らしい外観で、全体に造りが良く、意匠も整った良質な町家です。町家の減少が進む奈良町西部において、かつての町並みの様子を伝える貴重な建物です。
永井家住宅主屋 外観
件名 | 永井家住宅主屋 |
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かな | ながいけじゅうたくおもや |
数量 | 1棟 |
登録(分類) | 登録有形文化財(建造物) |
登録日 | 令和2年8月17日 |
所在地 | 奈良市南魚屋町他 |
所有者 | 個人 |
小学校区 | 済美 |
構造形式 | 木造2階建、瓦葺、建築面積213平方メートル |
年代 | 江戸末期/大正前期増築 |