本文
本像は、右手に錫杖をもたず与願印を結び、左手は胸前で宝珠を捧持(ほうじ)する古式の印相をもつものです。大型の安山岩にかなり厚肉に刻まれており、衣文のひだの流麗な表現など、鎌倉時代の石仏の特徴をよく表した像です。
光背に「文永二乙丑八月日」という刻銘があり、文永2年(1265)に造られたことがわかります。
市内には地蔵石仏が多く残されていますが、本像は造立年代が明確で、本市の鎌倉時代の代表的な石仏として貴重なものです。
件名 | 石造地蔵菩薩立像 |
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かな | せきぞうじぞうぼさつりゅうぞう |
数量 | 1躯 |
指定(分類) | 奈良市指定文化財(彫刻) |
指定日 | 平成2年4月11日 |
所在(有) | 奈良市四条大路五丁目 町有 |
小学校区 | 都跡 |
形状等 | 像高167.0cm 陰刻「為悲母得脱造立 文永二乙丑八月日/以令□者七世恩所六道衆生普利」 (/は改行、□は判読不能文字を表す) |
備考 | 鎌倉時代 |