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この寺は、もとは築地之内(つじのうち)町にあった草庵が始まりと伝えられています。16世紀末に、頓誉(とんよ)上人によって再興され浄土宗の寺となりました。
本堂は、棟木(むなぎ)の墨書から建立年代や大工名がわかります。内部は、手前を外陣(げじん)、奥中央を内陣(ないじん)、内陣両脇を脇陣(わきじん)とする浄土宗本堂の典型的な形式をとっています。
奈良町における江戸時代初期の浄土宗本堂の好例で、建立年代・大工名が明らかなものとして貴重です。奈良町の伝統的な景観の形成にも大きな役割を果たしています。
称念寺本堂