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八幡神社は、9世紀に宇佐八幡を勧請(かんじょう)して大安寺の鎮守としたことに始まると伝えられています。中門(ちゅうもん)は規模の大きな四脚門で、室町時代後期の建物です。永正元年(1504)の火災後まもなく建てられたものが、江戸時代初めの改造により、現在の姿になったと考えられ、もとは両脇の翼廊は中門に直接つながっていたとみられます。屋根は近年新しくされているものの、木鼻(きばな)や蟇股(かえるまた)には中世の特徴がよく表れており、奈良市の神社における中世の四脚門として貴重な建物です。
八幡神社中門