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昭和63年(1988)に、平城京跡(奈良時代の平城京左京九条一坊二坪、現在の西九条町五丁目)の井戸遺構から出土しました。一緒に出土した土器類から、奈良時代後半(8世紀)の遺品と考えられます。
ふたをした壺(つぼ)の形をしており、鋳造後にろくろで整形して仕上げ、ひもを通す横穴と竪(たて)穴を上部に開けています。重さは奈良時代の8両(1斤の半分)に相当します。
奈良時代の秤(はかり)の分銅は全国でも類例が少なく、出土状況が明らかで遺存状況も良好な例はほかにありません。日本の古代の量衡制度を知る上で貴重な考古資料です。
件名 | 銅製壺形分銅 |
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かな | どうせいつぼがたふんどう |
数量 | 1点 |
指定(分類) | 奈良市指定文化財(考古資料) |
指定日 | 平成6年3月2日 |
所在(有) | 奈良市 |
小学校区 | 大安寺西 |
保管 | 奈良市埋蔵文化財調査センター |
形状等 | 高48mm 径46mm 横穴径3mm 竪穴径4mm 重量329.1g |
備考 | 奈良時代 |