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奈良町の南東部の紀寺町に位置し、南北の路地に西面して建つ貸家です。
昭和5年(1930)から始まった昭和恐慌の折に、貸家として建てられたと伝わっています。戦前は奈良連隊の中尉などが居住し、その後も長年貸家として使用されてきました。平成29年(2017)に修理を行い、現在は貸しイベントスペース「木屋」(きや)として活用されています。
通り土間がなく玄関の間を設ける点、床(とこ)付の座敷、ガラス障子等を用いた開放的な縁など、戦前の良質な貸家の姿をよく伝える建物です。
内山家貸家 外観