令和6年度までに奈良市教育委員会が実施した発掘調査のうち、播磨国の平城京事務所と形容される播磨国調邸の中枢部の様相が判明した平城京左京五条四坊八坪の調査や、大安寺寺院地内を横断する六条大路の調査より、寺院地東半と西半では施工実態が異なることが判明した大安寺旧境内の調査成果を展示発表します。
展示内容
平城京左京五条四坊八坪の調査
JR奈良駅南特定土地区画整理事業では大森西町に所在する平城京左京五条四坊八坪内部の発掘調査を平成23年から実施し、八坪内部だけでなく、その周辺からも奈良時代の播磨産の瓦類や土器が出土することから、当地が播磨国の平城京事務所とでも形容すべき播磨国調邸であることがわかってきました。
特に令和6年度に八坪の中央部で実施したHJ第795次調査で、播磨国調邸中枢部の様相が判明するとともに、多量の播磨産瓦類・土器類が出土しました。このような奈良時代の政治史や流通史を考えるうえでも貴重な成果を出土遺物・パネルで示すことで、播磨国中枢部の様相を確認します。
大安寺旧境内(六条大路・塔院北辺地区)の調査
大安寺寺院地を復元するため、寺院地内を横断する六条大路の確認を目的とした調査を平成28年度から継続して実施しています。平成30年までの調査で、六条大路南北両側溝と塔院北門を確認し、六条大路の存在が確定しました。
令和元年度から令和6年度にかけて六条大路が寺院地全体を横断しているか確認するため、調査を進めました。塔院北門から西側で行った2か所の調査地では、六条大路南側溝を確認でき、六条大路が大安寺寺院地西端まで横断することが確実視できるようになりました。南大門中軸線より東側で行った発掘区のうち、DA第149-2次調査区では六条大路北側溝を確認しましたが、東側へは続かず、途中で途切れていました。その東側延長上で行われた過去の調査区でも六条大路両側溝が見つかっていないことから寺院地東方では六条大路が施工されなかったものと判断されます。
今回の展示では、特に令和元年度から令和6年度にかけて行われた調査を中心に、大安寺寺院地内における六条大路の調査成果を紹介するとともに、寺院地東半と西半で異なる施工実態の背景に何があったのか、瓦類などの出土遺物や発掘調査時の写真や図面とともに紹介します。
会場
奈良市埋蔵文化財調査センター 展示室前ロビー
開催期間
令和8年3月2日(月曜日)~令和8年3月31日(火曜日)
開催時間
午前9時~午後5時
(入館は16時半まで)
休館日
土曜日(3月7・14・21・28日)
入館料
無料
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