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絹本著色阿弥陀如来像

ページID:0235022 更新日:2025年4月24日更新 印刷ページ表示

 本図は、蓮華座に坐る阿弥陀如来の画像です。蓮華座の上面が広く、そこに四基の荘厳具が立ちます。天蓋が大きな蓮葉形であることも含め、非常に珍しい特徴がみられます。
 蓮華座上に荘厳具を描くのは、阿弥陀如来の姿を想い浮かべる観想の行法を説く『観無量寿経』(観経)の中に、「蓮華台」の上に「四柱」の「宝幢」があると説かれることに基づくと考えられます。その例は、本図のほかに、南宋(中国)からの将来画を模した阿弥陀寺蔵「観経十六観変相図」(鎌倉時代、重要文化財)など、『観無量寿経』の内容を表した絵画にみられます。
 さらに、本図の顔立ちや、装飾を凝らす表現技法に南宋時代の仏画の特徴がみられることなどを勘案すると、阿弥陀如来を観想する信仰に基づき南宋時代に描かれたと判断できます。
 本図は、希有な図像をもつ南宋時代の仏画として、貴重な遺例です。​

絹本著色阿弥陀如来像

 
件名 絹本著色阿弥陀如来像
かな けんぽんちゃくしょくあみだにょらいぞう
数量 1幅
指定(分類) 奈良市指定文化財(絵画)
指定日 令和7年3月18日
所在地・所有者 奈良市法華寺町648 極楽寺
小学校区 佐保川
寄託 奈良国立博物館
形状等 掛幅装 縦189.3cm 横105.0cm
裱背墨書「香衣弥陀大唐至教之御筆/和州添上郡法花寺村/大念佛宗西道場/什物 極樂寺(印)」
軸付墨書「應永三年四月日奉修補慶長十一年九月日奉修補寛永廿一年甲申十二月奉修補今般奉修補阿彌陀尊像一軸和州添上郡法花寺村極樂寺什物惣檀中等/元文貮年丁巳十月吉日現住通山廓道代」
巻止墨書「阿彌陀尊像 和州法花寺村極樂寺常住物」
(/は改行)
備考 南宋時代