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旧布江田家住宅(はる家ならまち)主屋、蔵、表門及び塀

ページID:0231095 更新日:2025年3月13日更新 印刷ページ表示

 旧布江田家住宅(はる家ならまち)は、奈良町の南西部、南袋町にあります。布江田家は、明治23年に当地を取得しますが、大正から昭和10年代初め頃までは大阪梅田で湯屋業を営んでいました。その後奈良へ戻ったのを機に、主屋をはじめ荒廃していた敷地内を整備したといい、その際に整えられた屋敷構えが今日まで伝えられています。現在は宿泊施設「はる家ならまち」として活用されています。

旧布江田家住宅(はる家ならまち)全景

主屋

 敷地の中央に建つ主屋は、御幣銘から昭和15年に改築されたことがわかります。つし二階建ての形式で、吹き抜けの土間部と2列6室の居室部からなる、規模の大きい町家です。正面に門と塀を設け、その奥に主屋が建つ邸宅風の構えは、通りに面して主屋が建つ一般的な奈良の町家と異なっていて、特徴的です。昭和15年に大きく改築されていますが、土間部は改築前の建物の姿をよく伝えています。
 蔵、表門及び塀とあわせて歴史的景観を形成する建物で、造作も丁寧で良質な町家です。

旧布江田家住宅(はる家ならまち)主屋正面外観

 道路に面して建つ土蔵です。主屋の改築と同時期に建てられたとみられ、主屋側に戸口を設けて庇をつけ、軒蛇腹付きの漆喰壁を基調に、道路側は腰板張り、敷地側は海鼠壁(なまこかべ)としています。南面上部と戸口脇には漆喰で塗り込めた庇付きの窓を設けています。
 質の良い材を用いて堅実に作られており、当家の屋敷構えを構成する建物として価値があります。

旧布江田家住宅(はる家ならまち)蔵の外観

表門及び塀

 敷地正面中央に建つ表門と、表門の両脇と南の路地境に設けた塀からなります。敷地が道路より一段高いため、正面側は基壇風の石積みの上に建っています。表門は切妻造、桟瓦葺の控柱付き腕木門で、道路側に格子の引き違い戸、敷地側に両折れ戸(もろおれど)が入っています。塀は桟瓦葺、腰板張りの真壁塀です。
 端正な佇まいの表門と塀で、昭和前期に整えられた屋敷構えをよく伝え、蔵とともに歴史的景観に大きく寄与しています。

旧布江田家住宅(はる家ならまち)表門及び塀外観
旧布江田家住宅(はる家ならまち)表門及び塀内部から

 
件名

旧布江田家住宅(はる家ならまち)主屋
旧布江田家住宅(はる家ならまち)蔵
旧布江田家住宅(はる家ならまち)表門及び塀

かな

きゅうふえだけじゅうたく(はるやならまち)おもや
きゅうふえだけじゅうたく(はるやならまち)くら
きゅうふえだけじゅうたく(はるやならまち)おもてもんおよびへい

数量 各1棟
登録(分類) 登録有形文化財(建造物)
登録日 令和7年3月13日
所在地 奈良市南袋町
所有者 株式会社はる家
小学校区 済美
構造形式

主屋:木造二階建、瓦葺、建築面積174平方メートル
蔵:土蔵造二階建、瓦葺、建築面積19平方メートル
表門及び塀:表門 木造、瓦葺、間口2.0メートル 塀 木造、瓦葺、総延長15メートル

年代 主屋:昭和15年(1940)/平成29年改修
蔵:昭和15年(1940)頃/平成29年改修
表門及び塀:昭和15年(1940)頃