本文
奈良町の北部、奈良女子大学正門前の角地に建つ、小さな木造洋風建築です。隅切り部を正面とし、寄棟造の屋根に飾り破風と棟飾りを載せています。外壁はモルタルで基壇・柱・梁を表現し、柱間はドイツ壁と呼ばれる荒い仕上げで、上げ下げ窓を入れています。内部は土間の執務室と畳敷の宿直室からなります。
近代における巡査派出所の希少な遺構として価値が高く、奈良女子大学の明治洋風建築とも調和し、景観上も重要な建物です。
地元住民らによる保存運動が実り、奈良市による修理を経て、平成24年から「駐在さん」と称するスタッフが常駐する地域の案内所として、市民や学生に広く親しまれています。
旧奈良警察署鍋屋巡査派出所 外観
件名 | 旧奈良警察署鍋屋巡査派出所 |
---|---|
かな | きゅうならけいさつしょなべやじゅんさはしゅつしょ |
数量 | 1棟 |
登録(分類) | 登録有形文化財(建造物) |
登録日 | 令和4年6月29日 |
所在地 | 奈良市半田横町 |
所有者 | 奈良市 |
小学校区 | 佐保 |
構造形式 | 木造平屋建、鉄板葺一部瓦葺、建築面積28平方メートル |
年代 | 昭和3年(1928)/昭和中期頃・昭和後期頃・平成24年(2012)改修 |