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田村家は、江戸時代から近代にかけて宿屋を営んでいました。この町家も、江戸後期に宿屋として建てられたものです。
表構えは、庇上部に虫籠窓(むしこまど)を設け、両側に袖卯建(そでうだつ)をつけます。内部は、南側を通り土間とし、北側の居室部分は総二階建てとなっています。江戸時代の町家で総二階とするのは珍しく、宿屋として建てられたためと考えられます。
現在も通り土間が維持されるなど、伝統的な町家の姿をよく留め、江戸後期の奈良の宿屋建築を知る上でも貴重な建物です。

田村青芳園茶舗店舗兼主屋 正面外観
| 件名 | 田村青芳園茶舗店舗兼主屋 |
|---|---|
| かな | たむらせいほうえんちゃほてんぽけんおもや |
| 数量 | 1棟 |
| 登録(分類) | 登録有形文化財(建造物) |
| 登録日 | 平成24年8月13日 |
| 所在地 | 奈良市勝南院町 |
| 所有者 | 個人 |
| 小学校区 | 椿井 |
| 構造形式 | 木造2階建、瓦葺、建築面積126平方メートル |
| 年代 | 江戸後期/昭和中期・昭和後期・平成元年改修 |