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藤間家住宅主屋、表門及び土塀

更新日:2021年1月27日更新 印刷ページ表示

 春日大社の南方に位置する高畑町にあり、旧柳生街道に面して南側に建ちます。かつてこの辺りには、土塀で囲まれた屋敷に春日大社の神職たちが暮らしていました。藤間家も明治まで春日大社の神職を代々務めていました。

主屋

 主屋は、式台付きの玄関を構え、座敷を障壁画で飾り、繊細な装飾意匠の板欄間や釘隠しを用いるなど、社家(しゃけ※1)住宅としての格式を表わす造りです。障壁画には「春日画所法橋琢眼筆(かすがえどころほっきょうたくがんひつ)」の落款(らっかん)があり、享保元年(1801)以前に描かれたことがわかります。建築年代は明らかではありませんが、装飾の意匠や障壁画の落款などから、18世紀後期と考えられます。

表門及び土塀

 表門も主屋と同じ頃の建物とみられます。小規模な薬医門で、簡素ながら社家住宅の正門にふさわしい端正な意匠です。土塀とともに社家町であった高畑町の歴史的な町並みの形成に大きく寄与しています。

 藤間家住宅は、この地域に残る唯一の社家住宅です。18世紀に遡る古い形式をよく留めており、近世における社家住宅の発展や生活を知ることのできる極めて貴重な建物です。

※1社家(しゃけ)
 一般に神職を世襲する家を社家といいます。春日大社では、特に上級神職を社家とし、その他の神職は神人(じにん)と呼ばれました。藤間家は神人の家でした。

前面道路からの画像
前面道路から

敷地西面の画像
敷地西面

主屋座敷の画像
主屋 座敷

表門及び土塀全景の画像
表門及び土塀 全景

 
件名 藤間家住宅主屋
藤間家住宅表門及び土塀
かな とうまけじゅうたくおもや
とうまけじゅうたくおもてもんおよびどべい
数量 各1棟
登録(分類) 登録有形文化財(建造物)
登録日 平成31年3月29日
所在地 奈良市高畑町
所有者 主屋:(一社)高畑トラスト
表門及び土塀:個人
小学校区 飛鳥
構造形式 主屋:木造平屋一部2階建、瓦葺、建築面積158平方メートル
表門:木造、瓦葺、間口1.7メートル
土塀:土塀、瓦葺、総延長48メートル
年代 主屋:江戸後期/江戸末期・明治期・昭和35年(1960)頃改修
表門及び土塀:江戸後期/昭和35年(1960)頃改修