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認知症の人にやさしいまちに

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

認知症の人にやさしいまちづくり

認知症の人の状態は、適切な医療、…そして周囲の支援のしかたによって大きく変化します。

かかわり方に配慮しましょう

  • できないことを責めるのではなく、できることをほめましょう
  • 笑顔で、気持ちのよくなること増やしましょう
  • なるべくたくさんポジティブな会話・声かけをしましょう
  • ささいなことでも役割を持ってもらいましょう
  • 失敗しないように支援しましょう
  • 本人の希望やペース、習慣などを大切にしましょう

こんな言動は相手を傷つけます

  • 叱り付ける
  • 頭ごなしにどなる
  • 命令する
  • 強制する
  • 急がせる
  • 子ども扱いする
  • 役割を取り上げる
  • 行動を制限する
  • 何もさせない など

認知症の人を理解し、上手にかかわることを心がけていると本人の状態は落ち着きます。

そうすると、認知症の人にかかわる周囲の人たちもらくになり、おだやかな日常が過ごせるようになります。

奈良市認知症ケアパス ~知ってあんしん 認知症~にも認知症の進行時期の症状に応じた対応方法について示していますので、ご覧ください。

認知症になっても安心して暮らせるまちに

認知症になっても、本人にとってなじみの場や環境が確保され、なじみのある人との関係が続くことで、その人らしさを保ち、日常を楽しく暮らしている人がおられます。

  • 「ちょっと一声かけてみよう」
  • 「ちょっと顔を見に行ってみよう」
  • 「ちょっと一緒に買い物に…」

認知症になっても安心して暮らせるまちにの画像

そんな日常生活の中の「ちょっと…」の気持ちが認知症の人を支えます。

家族への支援

認知症の高齢者を支援するために大切なことは、本人への支援と同時にその家族への支援を考えることです。親や配偶者が認知症になったことを受け入れる難しさ、介護がいつまで続くか分からない不安、見守りが欠かせないため、常に何かに縛られているような拘束感、周囲の協力・理解が得られず、追い詰められていく孤独感、病気だと分かっていても本人に怒りを向けてしまうことへの罪悪感・葛藤等、様々な否定的感情を抱えながら家族は日々認知症の高齢者に向き合っています。本人への見守りや支え、「ちょっと…」の気持ちを、ご家族の方にも持って接し、ご家族が介護をひとりで抱え込まないようにすることが、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりには必要です。

居場所作り

社会や家族の中でも役割を果たしてきた人が、認知症になっても社会や地域と関わり続けられるよう、本人の居場所づくりを含めた社会参加の場が必要です。

そのために、自分たちが住む地域で、「どんな見守りや支え合いができるか」を考えたり、「地域活動やサロンなど、認知症の人や家族、地域住民などの誰もが気軽に立ち寄り、情報交換や相談ができる地域づくり」が重要です。また、ちょっとした見守りがあれば、地域を支える一員として活躍できる認知症の人が、「主体的に参加できる地域づくり」をすることも重要です。

認知症を含む高齢者が地域貢献をする姿勢、好きなことを楽しんでいる姿は他世代にも良い影響を与える可能性があります。

「認知症カフェ」だけでなく、認知症の人が気持ちよく楽しめる場面や、力を発揮して活躍できる場面を地域の中でふやしていきましょう

居場所作りの画像ですが、殊更に見守り支えあいというのではなくても、まずは、普段の生活の中で挨拶をし、話をするなど、今すぐにできることから始めることが、少しずつ力になっていくと思われます。

認知症になっても安心して一人歩きを楽しめるまちづくり

外出先で戸惑ったり、場合によっては迷って家に戻れず行方不明になってしまう認知症の人が年々増えています。

行方不明の件数は、全国で年間1万件以上にも上ります。

「いつものあそこに行きたいな」「大事な用を足しに行かなければ・・・」「あの人に会いたい」外に出かけたい、その思いはいくつになっても、認知症になっても変わりません。一人ひとりにとっては地域に出ることは、生活の大事な一部。行方不明は、まだまだ歩けて元気な人だから起きていること…。

安心して一人歩きを楽しみ、無事にわが家(住処)に戻ってこられるようなまちを、一緒につくりだしていくことが、

認知症になっても安心して暮らせるまちづくりには必要です。

奈良市でも行方不明を防ぐために、見守りやいざという時のためのネットワークづくりなど、取組みを活発に進めています。
奈良市安心・安全“なら”見守りネットワーク

それらの取組みと同時に大切なのが、認知症の人が暮らしていく中で日々接点をもっている地域の様々な人たち~いつも通る道筋やその周辺で暮らす人たち、その地域で働いている様々な仕事の人たち、そして通学や通園途中の学生さんやこどもたち等~の見守り、支援です。

一人だけでやるのではなく、地域の様々な立場の人たちが出会い、つながりあって力を合わせることができると、思いがけないことが展開します。奈良市でも絆や安心感が深まり、認知症の人が自然と地域の中で見守られながら、お互いが楽しさや元気を高めあっているような光景もみられています。

奈良市見守り声かけ模擬訓練

奈良市見守り声かけ模擬訓練の画像1奈良市見守り声かけ模擬訓練の画像2

地域で認知症高齢者の方が行方不明になった時に早期に対応できる仕組み作りとして、認知症高齢者に扮した方を、皆で「探す」「声をかける」などの疑似体験をしていただく取り組みです。