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史料保存館 企画展示 古絵図をみる-奈良の絵図いろいろ-(平成31年4月19日発表)

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

近世には、目的に応じていろいろな種類の絵図が作成されました。
たとえば国政や地域支配の基本資料として幕府が作らせた国絵図や、各藩が作った藩領図・郡図、さらに細かく町や村を図示した町絵図や村絵図などです。

また、17世紀頃から各地で地誌編纂が盛んになるなかで刊行されるようになった都市図、さらに社寺参詣や名所見物などが庶民にも広く浸透すると、旅行者を対象にした神社仏閣や名所旧跡の案内図も作成されました。

絵図には、視覚的にその地域や目的地をイメージできるという、古文書のような文字中心の史料にはない魅力があり、また図だけでなく書き込みや刊記なども含めて、地域や領域に関する色々な情報が詰まっています。

今回の展示では、館蔵の絵図史料から、近世に作られた奈良に関わるさまざまな古絵図を展示して、古絵図から近世の奈良を紹介します。

1.開催概要

会場

史料保存館 展示室(奈良市脇戸町1-1)

会期

平成31年4月23日(火曜日)~令和元年7月21日(日曜日)
前期 4月23日(火曜日)~6月9日(日曜日)
後期 6月11日(火曜日)~7月21日(日曜日)
※展示史料一部入替

開館時間

午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)

休館日

月曜日・祝日の翌平日(祝日は開館)
(4月27日(日曜日)から10連休は開館、5月7日(火曜日)・7月16日(火曜日)休館)

入館料

無料

展示解説

史料保存館で、館員による展示解説を2回行います。約30分の予定。申し込みは不要です。

[日時]

  1. 5月12日(日曜日)午後1時半~
  2. 7月2日(火曜日)午後1時半~

2.展示の見どころ

今回の展示では、ひとつの町を描いた町絵図から、奈良町全体を描いた図、さらに奈良町を含む大和一国を描いた大和の国絵図、そして日本全体を描いた日本地図へと、見る人がひとつの町から日本全体へと、だんだんと地域を見る視点を拡げながら、さまざまな絵図を楽しみ、そこにどのような情報が見いだされるかを紹介するような展示構成で、前・後期あわせて11点の絵図を展示します。

町を描いた絵図は、芝新屋町他3町の絵図を展示します。
これらの町絵図は、近世の町のかたちや人々の暮らしを知ることができる貴重な史料です。
奈良町全体を描いた図は「和州南都之図」で、これは展示史料中、もっとも古い絵図で、東大寺大仏殿落慶供養の見物客の需要に応えて作られた木版刷りの案内図です。
「奈良町絵図」は、手書きの彩色図で江戸時代中期の奈良町の景観を描いています。

また、大和の国全体を描いた「大和国細見図」(版図)や、奈良の板元である絵図屋庄八が刊行した「大日本国郡全細見図」は、国内の諸街道と街道筋の村々、各藩の領主や石高などが細かく記されている日本全図です。

その他、社寺参詣など観光地として知られていた奈良には欠かせない旅の案内図として、「和州奈良之図」「大和巡りひとり案内図」も紹介します。

3.展示関連イベント にぎわいの家出張展示「タイムトラベル奈良町~古絵図をみる~」

「古絵図をみる-奈良の絵図いろいろ-」展開催に合わせ、展示開催を多くの人に知ってもらうために、奈良町にぎわいの家において、奈良町の絵図史料及び展示関連した史料の一部を出張展示し、あわせて史料保存館員による史料解説を行う。

日時

6月16日(日曜日) 午後2時~4時(館員による展示解説は午後2時から30分程度)

会場

奈良市中新屋町5 奈良町にぎわいの家

費用

無料

申込

不要

4.告知方法

市ホームページ・twitter・関西文化.com・しみんだより4月号・チラシ配布・報道機関及び歴史街道推進協議会への情報提供、周辺施設への広報

展示予定史料(すべて前・後期とも展示)

(1)芝新屋町惣絵図

天保6年(1835) 65.0cm×94.0cm

芝新屋町惣絵図の画像

町絵図は、奉行所などが各町の町役人につくらせたものです。
芝新屋町は、かつて元興寺の伽藍があったところに発展した町です。
町の中央を南北に道が通り、この道に沿って約20軒の町家が建ち並んでいます。
南と北に木戸が設けられ、南の木戸の近くには髪結床がみられます。

(2)和州南都之図

宝永6年(1709) 95.0cm×60.0cm

和州南都之図の画像

宝永6年(1709)に行われた、東大寺大仏殿落慶供養の見物客の需要に応えて作られた木版刷りの案内図です。
 図は東を上にして町屋を黒く塗り、道路上に町名を記しています。東は忍辱山、南東は鹿野園、南西は郡山・矢田寺、西は富雄・霊山寺、北西は秋篠寺、北は奈良坂までを範囲としています。興福寺・東大寺の諸院・諸坊は符号や数字で図中に示し、上下に列記された一覧(興福寺96、東大寺33)と対応しています。
 現在知られている奈良町の絵図では、寛文6年(1666)の『和州南都之図』(南都尾崎三右衛門開板)が最も古く、本図はその改訂版です。

(3)奈良町絵図

江戸時代中期 76.0cm×90.0cm

奈良町絵図の画像

江戸時代中期の奈良町を描いたと考えられる手書きの彩色のある町絵図です。
町名や寺社名、川や池、水路、町木戸の位置などが細かく描きこまれています。
町の周囲は柵で囲まれ、町場と農村域が分けられています。
これは「鹿垣(ししがき)」といい、鹿の害から農作物を守るために作られたものです。

(4)和州奈良之図

天保15年(1844) 43.0cm×56.0cm

和州奈良之図の画像

奈良の絵図屋庄八が、天保15年(1844)に作成した版図です。
奈良奉行所を中心に東を上に描き、町名や寺社、川、池などが書かれています。
また、吉野・高野・京都・大坂・河内など東西南北の里程を付し、奈良八景、南都七大寺、社寺の年中行事・祭礼などについても紹介している名所案内用の絵図です。

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【リリース資料】史料保存館 企画展示 古絵図をみる-奈良の絵図のいろいろ[PDFファイル/291KB]

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