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奈良市では、平成31年3月1日(金曜日)から、奈良市埋蔵文化財調査センターで平成30年度春季発掘調査速報展を開催します。
平成28~30年度に実施した発掘調査のうち、3つ(平城京跡と東堀河の調査、大安寺塔院と六条大路の調査、平城京跡と奈良町遺跡の調査)について取り上げ、成果を展示発表します。
平成30年度春季発掘調査速報展
奈良市埋蔵文化財調査センター 展示室前ロビー
平成31年3月1日(金曜日)~3月29日(金曜日) 土曜日・日曜日・祝日は休館
※3月10日(土曜日)は埋蔵文化財発掘調査報告会開催のため開館します
午前9時~午後5時
入館無料
平成30年度に大安寺二丁目で実施した調査で、調査地は平城京の条坊復原では左京六条三坊十二坪東半部中央にあたります。
ここでは東堀河とその東側に接続する落ち込み状の遺構、掘立柱列、井戸、素掘溝を確認しました。
特に東堀河に接続する落ち込み状遺構については、過去数箇所で実施された東堀河の調査では前例が無く、東堀河周辺の土地利用を考える上で貴重な成果となりました。
〈主な展示遺物〉
平成28~30年度に東九条町で実施した調査は、史跡大安寺旧境内の範囲確認を目的として、継続的に実施している調査で、六条大路の確認を主目的として実施しました。
3ヵ年度の調査により、南大門の南側で七重塔がそびえる塔院への入り口、塔院北門を確認でき、その位置関係から六条大路南側溝を確定させ、ひいては六条大路の存在を確実にしました。
これらの成果は大安寺の伽藍を復原するにあたって、大きな成果といえます。
なお、この調査は一般の方が参加する発掘調査体験を実施した調査であり、今回の展示は参加者にもその全容を確認できる初めての機会ともなります。
〈主な展示遺物〉
平成30年度に西御門町で実施した調査で、日々観光客で賑わう近鉄奈良駅前に位置します。
平城京の左京三条六坊十坪の南辺中央にあたるとともに、中世以降興福寺の周辺で発達した中近世都市遺跡の奈良町遺跡の中央にもあたります。
奈良・平安・鎌倉・室町・江戸時代の各時期の遺構・遺物を多数確認し、当地周辺には古代から現代までの遺跡が重層的に存在していることを、改めて確認することができました。
〈主な出土遺物〉
【リリース資料】平成30年度春季発掘調査速報展の開催について[PDFファイル/179KB]
教育総務部 文化財課 埋蔵文化財調査センター
電話番号:0742-33-1821