現在、我が国が直面する大きな課題として、高齢者、特に認知症となる人の増加と、多世代同居が多くあり地域のつながりも深かった時代から核家族化や地域コミュニティの希薄化で、家族や地域で高齢者を見守ることが困難な状況にあります。
奈良市においても、これまで認知症対策も含めた高齢者の見守りの施策を展開してきましたが、地域での「見守り」をさらに広げ、認知症の方やその家族が、住み慣れた地域でできるだけ長く、安心して暮らし続けることができるよう、支援体制づくりの一環として「認知症見守り声かけ模擬訓練」を実施します。
トピックス
- 奈良市における平成24年から平成29年の5年間の認知症有病推定者数は、13,300人(※)から17,300人(※)と30%増加しており、高齢化とともに今後さらに有病率が伸びると推測される「認知症」は極めて深刻な問題のひとつとなっている。
※「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」(平成26年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業 九州大学 二宮教授)の認知症有病率をもとに計算(平成29年の認知症有病率は伸び率により計算)
- これまで「見守り」については、徘徊や行方不明時の早期発見につながるGPS端末の貸与のほか、新聞配達や電気、ガスの検針など市民の日常生活に密接な関わりを持つ事業者と連携した「奈良市安心・安全“なら”見守りネットワーク見守り協定協力事業」を展開。
- これまでの「見守り」に加え、実地での「声かけ体験」などの模擬訓練により、地域、住民の「見守り」力の向上を図る。
1 目的
参加者に認知症について理解を深めていただくとともに、身近なところにも認知症の方が多く生活をされていることを知っていただき、万が一認知症の方が一人歩きをされても、行方不明になることなく、無事に家に帰りつける社会であるための支援体制づくりの一環とする。
2 日時、場所及び内容
平成30年11月8日(木曜日)
第一部 奈良市役所正庁(中央棟6階)午前10時~11時20分
(内容)講演
- 奈良県内における行方不明者の状況 奈良県警察本部 人身安全対策課
- 若年性認知症当事者の声を聞く
まほろば倶楽部(奈良県若年性認知症・MCIの人々の集い代表)
- ミニ認知症サポーター養成講座と見守り声かけデモンストレーション
第二部の「見守り声かけ訓練」実施に当たり、認知症の方の気持ちに配慮した優しい声のかけ方、見守る際のポイント等を学ぶ
第二部 市内各所 午後2時~4時
(内容)認知症見守り模擬訓練
地域で認知症の方が行方不明になることなく早期に対応できるよう、認知症に扮した人に「声をかける」、「連絡をする」などの疑似体験をしていただく。
模擬訓練ルート メインルート 1か所、その他ルート12か所
スケジュール
3 主催
奈良市
4 参加(申し込み)方法
第一部
※10月26日の締切日現在、申込は107人。
定員200人に達するまで申し込みを受付。
住所、氏名(ふりがな)、年齢、性別、電話番号を記入し福祉政策課に申込。
Tel:0742-34-5196/Fax:0742-34-5014
メールアドレス:nara-mimamori@city.nara.lg.jp
第二部 申込不要
5 これまでの取組
- 認知症サポーター養成講座の開催(17,908人 平成29年度末現在)
認知症について正しく理解し、また認知症の人やその家族を温かく見守り、支援者を増やす取り組みとして、市内企業、教育機関、警察、地域住民、本市の正規職員・新規採用職員などを対象に講座を実施
- 認知症カフェボランティア養成講座の開催
認知症の人やその家族を支え、認知症への理解を深めることなどを目的とする「認知症カフェ」(平成30年10月1日現在10か所)で活動するボランティア養成講座を平成30年度から開催
6 これからの方針
- 認知症サポーター養成講座については、現在未開催の市内企業、教育機関、本市の臨時職員、地域の集会などにも対象を拡大し、「認知症サポーター3万人」の養成を目指す。
- 市内在住の認知症行方不明者が他市で発見される実例もあることから、その可能性を想定した展開として、近隣自治体との連携による広域模擬訓練を企画し、行方不明者の早期発見・保護につながる取り組みを行う。
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福祉部 福祉政策課
電話番号:0742-34-5196
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