奈良市では「犬猫の殺処分ゼロ」を目標に掲げ、保護犬・保護猫の引取数減少や新たな飼い主への譲渡機会の拡大に向けた様々な取組を推進してまいりました。
令和4年度、自然死・安楽死を除いて、「殺処分ゼロ」を達成。令和元年度から4年連続での達成となりました。
これは行政のみだけでなく、市民や民間事業者、動物愛護団体等の方々の協力を継続して得ながら保護犬・保護猫の譲渡活動などに取り組んできた結果であり、今後も殺処分ゼロを継続して達成できるよう、取り組んでまいります。
トピックス
1.犬・猫の収容と処分の推移
本市における、犬・猫の収容数と処分数の推移を下記に示しました。
上記の表の処分のうち、譲渡数と殺処分数の経年変化をグラフにしました。
殺処分ゼロに至るまでの本市の取組
- 平成27年3月 譲渡ボランティア制度開始
- 平成29年5月 譲渡動物不妊去勢手術補助金制度開始
- 平成30年4月 犬猫パートナーシップ店制度開始
7月 預かりボランティア制度開始
8月 飼い主のいない猫への不妊去勢手術補助金制度開始
譲渡ボランティア協力者謝礼制度開始
- 令和2年4月 預かりボランティア協力者謝礼制度開始
預かりボランティア医療費補助金制度開始
- 令和3年4月 TNR活動支援ボランティア協力者謝礼制度開始
負傷動物医療事業開始
譲渡ボランティア医療費補助金制度開始
2.殺処分ゼロを達成するための奈良市の取組み
奈良市では殺処分ゼロを達成するために、3本の柱を掲げています。
- 保健所での引取数の減少
- 飼養の充実
- 譲渡の推進
1.保健所での引取数の減少
飼い主のいない猫への不妊去勢手術補助金(平成30年8月開始)
これ以上不幸な猫を増やさないという目的のTNR活動を推進するため、飼い主のいない猫への不妊去勢手術費について、上限12,000円まで補助金を交付する。
◆令和4年度実績:189頭
◆補助金額:1,952,520円
TNR活動支援ボランティア制度(令和3年4月開始)
TNR活動を希望するが、高齢のため捕獲した猫を病院に連れていけない、猫を捕獲するスキルがない等、活動の実施が困難な方に対して、「TNRサポーター」が支援を行う(捕獲や病院への搬送等のサポート)。そのサポーターに対する補助制度。
◆令和4年度実績:42件 210,000円
◆2年連続40件以上を達成
令和5年度の取組予定
- 飼い主のいない猫の不妊去勢手術事業 継続
令和5年度予算額:2,400,000円(12,000円/頭 200頭)
- TNR活動支援ボランティア制度(協力者謝礼) 継続
令和5年度予算額:240,000円(5,000円/件 48件)
飼養の充実
預かりボランティア制度(平成30年7月開始)
- 登録した預かりボランティアが保護された生後2か月未満の幼齢猫や、人馴れしていない犬猫を預かり、ミルク給餌や排泄、人馴れなどの世話を行う。
- 預かりボランティア登録者数:33人
- 預かりボランティア協力者謝礼(令和2年4月開始)
令和4年度から協力者謝礼は以下のとおり。
犬は、1頭につき1日200円(最大90日)
猫は、1頭につき生後30日以内は1日600円、生後30日を経過した日からは1日300円(最大90日)
◆令和4年度実績:98頭 1,290,300円
- 預かりボランティア医療費補助金(令和2年4月開始)
ボランティアに預託期間中の医療費について、上限5,000円まで補助金を交付する。令和4年度より上限35,000円まで補助金を増額した。
◆令和4年度実績:66頭 493,627円
負傷動物医療事業(令和3年4月開始)
- 保健所に収容される重度の疾病や負傷を負った犬猫が、高度でより良い治療が受けられるように、動物病院での治療費用を予算化。
※保健所では簡易的な治療しかできないため、市内の登録動物病院に高度な治療をお願いしている。
◆令和4年度実績:15頭 825,475円
令和5年度の取組予定
- 預かりボランティア制度
◆預かりボランティア協力者謝礼 継続 ※犬の預かりはごく少数なため、猫預かりの謝礼で計算
令和5年度予算額:1,050,000円(600円×700日、300円×2,100日)
◆預かりボランティア医療費補助金 継続 ※約8,000円の補助がおおむねの平均値。上限利用は10頭を見込む
- 負傷動物医療事業 増額
令和4年度予算額:800,000円 → 令和5年度予算額 2,900,000円
譲渡の推進
- 譲渡ボランティア制度(平成27年3月開始)
登録したボランティアに保護犬・保護猫の譲渡を委託し、譲渡までの適切な飼養管理を行う。
譲渡ボランティア登録者数 11団体及び4人
譲渡ボランティア協力者謝礼(平成30年8月開始)
1頭につき1日200円(最大30日)の協力者謝礼を支給。
◆令和4年度実績:13頭
◆支給額:78,000円
譲渡ボランティア医療費補助金(令和3年4月開始)
譲渡ボランティアへ譲渡した犬猫の病院受診費用(健康診断を除く)を支援し、譲渡ボランティアの負担軽減を図る。令和4年度は10,000円に増額。
◆令和4年度実績:0頭
◆支給額:0円
- 犬猫パートナーシップ店制度(平成30年4月開始)
認定店は、終生飼育をすることなどを購入者に誓約してもらい、マイクロチップを装着して犬や猫を販売し、本市の犬猫譲渡制度の取組みについて広報する。
認定店舗数は4店
◆誓約書が書かれた件数:約400件
◆累計:約1800件
令和4年度は登録店舗で譲渡会を実施 51組160名来場
- 譲渡動物不妊去勢手術補助金(平成29年5月開始)
保健所から譲渡した犬猫の不妊去勢手術に対し、上限5,000円まで補助金を交付。
◆令和4年度実績:70頭
◆支給額:350,000円
令和5年度の取組予定
- 収容動物トリミングおよびトレーニング制度 新設
収容動物トリミング事業手数料 予算額:210,000円
(15,000円×2頭、10,000円×3頭×6回)
収容動物トレーニング事業手数料 予算額:351,000円
(6,500円×9回×6頭)
- 譲渡ボランティア制度
譲渡ボランティア協力者謝礼 継続
令和5年度予算額:300,000円(200円×30日 50頭)
譲渡ボランティア医療費補助金 継続
令和5年度予算額:150,000円(10,000円/頭 15頭)
- 犬猫パートナーシップ店制度 継続
- 譲渡動物不妊去勢手術事業 継続
令和5年度予算額:350,000円(5,000円/頭 70頭)
ふるさと納税寄附金の活用について
犬猫の殺処分ゼロを継続していくため、令和2年6月にふるさと納税の寄附メニューとして「犬猫殺処分ZEROプロジェクト」を追加。前年度に引き続き、令和4年度も頂いた寄附金を活用し、協力していただいたボランティアの負担軽減、飼い主のいない猫の不妊去勢手術費用の助成及び負傷した犬猫の医療の充実を図りました。
◆令和2年度寄附金実績 498件 1025万円
◆令和3年度寄附金実績 921件 1670万円
◆令和4年度寄附金実績1,129件 1964万円
そのうちの400万円を令和4年度事業費に充当します。
報道資料
本件に関するお問い合わせ先
奈良市 健康医療部 保健所 保健衛生課
TEL:0742-93-8395
<外部リンク>
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