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奈良は日本の食文化発祥の地です

更新日:2020年2月12日更新 印刷ページ表示

奈良は日本の食文化発祥の地です

大和は国のまほろばと言われ、日本の食文化の発祥の地です。茶、うどん、清酒、まんじゅう、豆腐などは奈良にルーツを持つ食材で、これらは日本の食生活に欠かせないものです。平成25年12月、「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことにより、和食は私たちがより一層積極的に次世代に伝えていくべきものとなりました。ユネスコ無形文化遺産への登録は、日本人の暮らしや伝統文化と一体で受け継がれてきた点や、季節感や地域ごとの多様性、自然との調和等が評価されたものですが、一方で現代の子どもたちの和食離れや、食の崩壊ともいえる危機感から食育の推進が政府一丸となって進められているのも現状です。

身近な食材のルーツを知ることで、大切に受け継がれてきた食文化や食材、それらを受け継いできた人に思いをはせ、より一層美味しくいただくことができます。同時に、子どもの頃からこういった食文化を家庭や学校、地域で体験し身近な人と一緒に親しむことは、奈良に住むことの誇りや愛着を育て、地産地消の推進にもつながります。食文化を守り、伝えるのは「人」です。私たち一人ひとりがこのことを知り、次世代に食べつなぐ役割があります。

奈良ルーツマップ

自由にダウンロードしてお使いください。

「奈良ルーツマップ」パネル用(PDF3539KB)                                       
「奈良ルーツマップ」冊子用(PDF3474KB)

春日はくたくうどんと春日大社

日本の小麦粉食のルーツは古い。奈良時代の遣唐使は、小麦粉を練り、焼く、茹でる、蒸すなどの「唐菓子」を日本に伝え、そのうちの一つが「はくたく」であった。「小麦粉を練り、薄く延ばして切ったもの」とされ、平安期に春日大社で振る舞われたとの記録が残る。

 春日はくたくうどんと春日大社

饅頭と林神社

近鉄奈良駅からすぐの漢國神社の中にある林(りん)神社では、日本で初めてあんこの入った饅頭を作ったリンジョウインが祀られている。室町時代の当初、肉食を許されない禅僧のために作られた饅頭で、肉や油を使わず、小豆を煮詰めて砂糖と塩で味を整え蒸しあげたものだと伝わる。
漢国神社・林神社団体紹介カード(PDF150KB)

饅頭と林神社  

氷室神社とカキ氷

氷室神社は、春日野に作られた氷池(製氷用の池)や氷室(氷の貯蔵庫)の守り神として祀られたのが始まりとされている。近年では、氷室神社の境内で「ひむろしらゆき祭」が開催され、奈良県内の飲食店が奈良の食材を使った斬新なカキ氷を提供し、全国から人が集まるほど人気。

    氷室神社とカキ氷

清酒と正暦寺

この正暦寺では、室町時代より「酒母」や「諸白づくり」によって清酒づくりが盛んに行われていた。自らの荘園で収穫される酒米、多くの修行僧、おいしい水と酒造りの3拍子が揃っていた。当時は濁り種が主流の時代の中で、清酒は大変重宝されたそうだ。

もっと詳しく
日本酒を味わう時間(ならじかん)

清酒と正暦寺

酒のかすに漬けられた奈良漬け

奈良漬は1200年も昔、奈良の高僧が、庭にできたウリを汁かすの中に漬けたのが始まりと伝わる。当時、奈良は銘酒どころであり、「どぶろく」の部分は飲み、分離したかすに野菜を漬けたと言われている。

 奈良漬

大和茶と大和高原

806年に弘法大師が唐から茶の種子を持ち帰り、奈良の地で育てたことから始まる。以来、「大和の北海道」と呼ばれるほど昼夜の寒暖差がある大和高原は、大和茶の一大産地である。現在でも「茶を飲む」だけでなく茶粥として「茶を食べる」文化が残る。

もっと詳しく
奈良のお茶「大和茶」について
大和茶を味わう時間(ならじかん)

 大和茶と大和高原

大和肉鶏

飛鳥時代の唐風若鶏料理の伝統を引き、かつて名声を博した「大和かしわ」を復活させるべく開発された奈良の地鶏。

  大和肉鶏

古代豆腐

中国から伝わった豆腐。その当時、争い事が多かった京の都を避けて、奈良に上陸したとされている。「豆腐召せ、奈良よりのぼりて候」と室町時代の書物にも豆腐売りが登場し、当時は藁(わら)で縛って持ち運べるほど、固い豆腐だった。

 古代豆腐

若手農業者グループ奈良市4Hクラブ

4Hクラブとは世界70か国に広がる若手農業者団体で、「Head(頭)」「Heart(心)」「Hands(手)」「Health(健康)」の略。奈良市では60年を超える歴史があり、新規就農者や若手農業者が、技術や想いを共有しながら、生産・直売・流通・イベントなどを積極的に行っている。奈良市食育ネット参加団体。
奈良市4Hクラブ団体紹介カード(PDF128KB)

奈良市4Hクラブ

NPO法人奈良の食文化研究会とは

奈良県内の伝統的な郷土料理を発掘・研究し、それらを多くの人々に伝えるため、平成8年より発足。奈良の食文化の歴史および伝統を引き継ぎ、その普及と発展・創造に尽力する。「奈良にうまいものの創造を」と奈良新聞社の協力のもと、「出会い大和の味(2007年)」「続出会い大和の味(2017年)」を発行する。奈良市食育ネット参加団体。
NPO法人奈良の食文化研究会団体紹介カード(PDF158KB)

奈良市民の食文化に関する意識の現状

平成30年6月に実施した奈良市食育に関する意識調査結果では、大人は「関心がある」「どちらかといえば関心がある」が56%(526人)、「どちらかというと関心がない」「関心がない」が43.4%(408人)を占めています。

 

一方、市内公立高校生を対象とした意識調査結果では、「関心がある」「どちらかといえば関心がある」が39.6%(870人)、「どちらかというと関心がない」「関心がない」が60.3%(1325人)であり、大人よりも関心がない人の割合が高くなっています。

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