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前回に引き続き教育改革についてお話します。今でこそ地域と連携した学校教育が市民権を得ていますが、私が活動を始めた頃はまだ草創期。全国各地で教育コーディネーターと呼ばれる地域人材が立ち上がり、NPOやベンチャー企業など多様な形態で新しい教育の形を模索していました。実社会と教室とを繋ぐキャリア教育も一気に広がりました。
それから15年。身の回りのあらゆる物がインターネットと接続されるIoTや人工知能に象徴される、第4次産業革命の入り口に立つこれからの社会では、自律的に考え行動できる人材がますます必要とされます。それは同時に、いち早くルールや仕組みを作った者が圧倒的な力を持つ時代でもあります。昨今の仮想通貨問題を見ても明らかなように、そこに国境はありません。事前予測が不可能な時代をしなやかに生き抜く「人間のベース」を築き上げる過程として、教育の役割にますます期待がかかります。