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今年の「なら教育の日」はバングラデシュでベンチャー企業を立ち上げた山口絵理子さんの講演でした。
小学校時代はいじめでほとんど学校に通うことができなかったという山口さんは、荒れた中学時代、そして柔道に打ち込む高校時代を経て、ついに一流大学に進学します。
学ぶことのできる有難さを誰よりも知っている彼女は水を得た魚のように毎日図書館に通い猛勉強をしたと言います。しかし卒業を目前に、働くことの意義に悩んだ末、アジア最貧国と言われるバングラデシュに単身乗り込む決意をします。
途上国から世界に通用するブランドをつくる、という崇高な理念を掲げた彼女は、慣習の異なる異国の地で何度も壁にぶつかりながらも、ついに約10年で世界に32店舗を展開するまでに成功します。教室からではなく社会から教育を考え直す良い機会となりました。