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先日、5年ぶりに福井県小浜市を訪れました。小浜市は奈良時代より「御食国」と呼ばれ、平城京に塩や海産物を納めていたことで知られていますが、毎年3月に東大寺二月堂で行われる修二会にまつわる送水神事も有名です。本市とはこの「お水送り・お水取り」の関係がきっかけとなり、昭和46年に姉妹都市提携し、今年で52年目を迎えます。 伝承によると、修二会で必要となる神聖な水を小浜市の遠敷川の「鵜の瀬」から放流し、それが10日間かけて地下水脈を通じて、二月堂下の「若狭井」に湧き出でると言われています。一説には砂漠地帯のカナートがモデルとも聞きますが、山から下りてきた豊富で清らかな雪解け水が、千年以上にわたり古都奈良に春の訪れを告げる役割を担ってきたことに感銘を受けます。 神秘的で荘厳な小浜のお水送り、皆さんも一度訪れてみてはいかがでしょう。