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本市では、「すべての子どもが今を幸せに生きることができ、将来に夢と希望を持って成長していけるような、子どもにやさしいまち」の実現に向けて、第一期計画における取組を継承しつつ「第二期奈良市子どもの豊かな未来応援プラン(奈良市子どもの貧困対策計画)」を策定するものです。
本計画は、子どもの貧困対策の推進に関する法律第4条に基づくものであるとともに、「奈良市第5次総合計画」及び「第二期奈良市子ども・子育て支援事業計画」を上位計画としています。また、計画の推進にあたっては、関連する本市の各分野の計画との連携・整合性を十分に考慮しつつ、柔軟に施策を展開します。
本計画の計画期間は、令和4年度から令和8年度までの5年間とします。また、法律・大綱の改正や社会情勢等の変化を踏まえ、必要に応じて見直しを図ることとします。
本計画では、奈良市子どもにやさしいまちづくり条例(平成26 年12 月25 日条例第51 号)に基づく基本理念である「すべての子どもが今を幸せに生きることができ、将来に夢と希望を持って成長することができるような、子どもにやさしいまち」を受け、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右され、経済的困難な状況が世代を超えて連鎖することがないよう、教育の機会均等や必要な環境整備等を図り、すべての子どもがその将来に夢や希望を持って成長していける社会の実現をめざします。
また、「子どもの貧困」については、経済的貧困のみではなく、社会的・文化的な環境が十分ではない状況におかれていることが多く、複雑な課題を子どもも保護者も抱えています。そのため、子どもの貧困対策推進施策として、「奈良市子どもにやさしいまちづくり条例」の基本理念を踏襲し、本計画では「関係機関と連携した支援の整備」と「施策の継続的な取り組み」「ひとり親家庭への支援」の3つの観点から、施策を実施します。
『すべての子どもたちが今を幸せに生きることができ、将来に夢と希望を持って成長することができるような、子どもにやさしいまち』
1.関係機関と連携した支援の整備
(1)相談体制の強化
a.奈良市子どもセンター
b.奈良市子育て世代包括センター
c.個別相談の充実
(2)関係機関との連携
a.地域の多様な主体による支援
(3)つながり
a.フードバンク事業による協働体制の強化
2.施策の継続的な取り組み
(1)経済的支援の充実
a.子育てに係る経済的負担の軽減
b.就労機会確保のための支援
(2)子どもの居場所確保
a.居場所の整備
b.地域における資源の開発
(3)生活支援の充実
a.くらしに必要な子育て、保育の環境整備
b.子どもと保護者の心身の健康増進
(4)教育支援の充実
a.学力の向上に向けた取り組み
b.個々の状況に応じた教育の充実
3.ひとり親家庭への支援
(1)各制度による負担の軽減
ひとり親世帯の相対的貧困層の割合は56.1%と依然として高いことが今回のアンケートより明らかになったことから、ひとり親世帯に対する支援の充実を図ります。
支援が必要な家庭に携わる支援者は、庁内外の支援や相談窓口についての情報を把握し、家庭の困りごとに合わせて適切な支援につなぎます。また、子育てについて困りごとがあり、どこに相談したらよいか悩んでいる方には、奈良市子どもセンター内にある「子ども家庭総合支援拠点」が子育て家庭に関わる相談について総合的に受付を行い、必要とする支援を見つけ、関係機関との連携を図ります。