本文
日本・中国・韓国の3か国において、文化・芸術による発展を目指す都市を選定しその都市において、現代の芸術や伝統文化、また多彩な生活文化に関連する様々な文化芸術イベント等をそれぞれの都市が1年を通じて行い、交流を深める国家的プロジェクトとして実施するものです。
2011年1月に奈良市で開催された「第3回日中韓文化大臣会合」において日本が提案し、翌年5月の同会合で2014年1月からの開催が決定されました。
開催年 | 日本 | 中国 | 韓国 |
---|---|---|---|
2014年 (平成26年) |
横浜市 | 泉州市 | 広州広域市 |
2015年 (平成27年) |
新潟市 | 青島市 | 清州市 |
2016年 (平成28年) |
奈良市 | 寧波市 | 済州特別自治道 |
2017年 (平成29年) |
京都市 | 長沙市 | 大邱広域市 |
2018年 (平成30年) |
金沢市 | ハルビン市 | 釜山広域市 |
2019年 (平成31年・令和元年) |
東京都豊島区 | 西安市 | 仁川広域市 |
2020年 (令和2年) |
北九州市 | 揚州市 | 順天市 |
2021年 (令和3年) |
北九州市 | 紹興市、敦煌市 | 順天市 |
2022年 (令和4年) |
大分県 | 済南市、温州市 | 慶州市 |
※毎年開催される日中韓文化大臣会合によって、正式決定されます。
日中韓3か国において、選定された各都市での現代の芸術文化から伝統文化、また多彩な生活文化に関連する様々な創造的なイベント等を実施。
これにより、東アジア域内の相互理解・連帯感の形成を促進するとともに、東アジアの多彩な文化の国際発信力の強化を図ることをめざします。
2015年12月20日の第7回日中韓文化大臣会合において、2016年開催都市が日本:奈良市、中国:寧波市、韓国:済州特別自治道に正式決定しました。
2016年3月26日のオープニングから12月26日まで、「古都奈良から多様性のアジアへ」をテーマにさまざまな文化プログラムを実施しました。
開催期間 | 2016年3月26日(土曜日)~12月26日(月曜日) 〈うちコア期間9月3日(土曜日)~10月23日(日曜日)〉 |
---|---|
会場 | 八社寺、ならまち、平城宮跡など奈良市内各所 |
事業数 | 基幹事業37事業、交流事業32事業(うち3都市交流事業30事業)、 連携事業38事業、シンポジウム5事業 |
来場者数 | 連携事業を含む総数 93事業 127万人 (うち主催・共催事業 55事業76万人) |
日中韓交流事業 における相互派遣人数 |
受入 13事業 421人、派遣 19事業 205人 |
中国/寧波市
中華人民共和国浙江省の東部に位置する副省級市。沿海部の港湾都市として商工業が発達するとともに古い歴史を誇り、国務院から国家歴史文化名城に指定されています。「書蔵古今、港通天下(書は古今を蔵し、港は天下に通ず)」を市のスローガンとします。
唐・宋の時代から海外貿易で栄え、早くから日本との往来が盛んでした。遣唐使が中国大陸への上陸港として目指した寧波港は、長い歴史をもつ中国の港の一つです。古代の「海上シルクロード」の始発港であり、7000余年の歴史を誇る河姆渡(かぼと)文化の発祥地です。名所としては天一閣・月湖・天童禅寺・阿育王寺(あいくおうじ)・河姆渡遺跡などがあります。
韓国/済州特別自治道
大韓民国本土南西部に位置する済州島と牛島(ウド)・馬羅島(マラド)等の島々の集まりを道としている行政区。道都は済州市。温暖な気候に恵まれ、国際自由都市としてカジノが公認されているため、国内外からのリゾート客も多く、観光業が盛んです。
韓国の三国時代にはじめて「耽羅(タムラ)国」という国家が済州島に誕生し、高麗王朝に編入、朝鮮王朝次代には全羅道の一部となりました。第二次世界大戦後には済州道となり、2006年にはより高度な自治権を有する済州特別自治道となりました。道内には、韓国最高峰の漢拏(ハンラ)山がそびえたち、一帯は「済州の火山島と溶岩洞窟」としてユネスコの世界遺産に登録されています。
「美術」「舞台芸術」「食」の3つの基幹事業を中心にプログラムを展開。9月3日(土曜日)~10月23日(日曜日)をコア期間「古都祝奈良-時空を超えたアートの祭典」と定め、集中的にプログラムを実施しました。
主なプログラム
伝統芸能や音楽、学術研究といった複合的プログラムによる文化交流を展開。日中韓の市民が直接顔を合わせ直接顔を合わせ交歓し合う事業を行いました。
主なプログラム
奈良ならではの発信力の高い催事や文化的ポテンシャルの高い既存事業等と連携するとともに、市民が企画する事業とも連携しました。それらと連携することで、「東アジア文化都市2016奈良市」事業との相乗発信を図りました。
企画連携事業
市民連携事業
現代の芸術文化や伝統文化等をテーマに、東アジアの多様な文化の国際発信力の強化を目指したシンポジウムを開催しました。
2017年以降も、「東アジア文化都市2016奈良市」の成果を未来へと引き継ぐために、以下の事業を実施しています。