本文
工事の事前周知について
建設工事(建築工事、解体工事、造成工事など)の事前周知について
建設業界のみなさまへ
奈良市には毎年多くの苦情が寄せられ、それが近隣トラブルに発展するケースが増加しています。中でも建設工事等に伴う騒音・振動の苦情は、かなりの比率を占めています。
しかし、これらの苦情を調査してみると、建設作業により発生する騒音や振動よりも施工業者の近隣に対する事前の工事説明不足が原因で苦情につながるケースが多く見うけられます。
たとえば、次のような苦情がよく寄せられます。
「何の知らせもなく工事が突然始まって……」
「事前に現場の人から工事を始めるという連絡は受けたが、あんなに大きな機械を使うとは思わなかった……」
「解体工事のホコリで洗濯物が汚れた、連絡を受けていれば外には干さなかったのに……」
「土曜日で寝てる人が多いのに朝早くから作業している……」
建設現場周辺の住民は、それまで何もなかった場所にある日突然、建設資材が運び込まれたり、あるいは急に大きな建設機械が動き出すということは少なからず不安な気持ちを抱くものです。工事を始める前に近隣に対して十分に工事説明を行えば、少なくとも、このようなことはなくなるでしょう。ちょっとした注意で、近隣とのトラブルを防ぐことができます。
なにごとも最初が肝心
クレームが出てから初めて説明をするよりも、工事開始前に一言挨拶をしておくことで、後々のトラブルを未然に防ぐことができるほか、トラブルをスムーズに解決することができる場合もあります。少なくとも着工の数日前には近隣の住民に対して工事の内容や工期などを具体的に説明しておくとよいでしょう。
周知の方法・注意事項などについて
周知の時期
工期・工法が決定し、騒音・振動・粉じんが発生しやすい期間が分かったら、工事着手前のできるだけ早い時期に行いましょう。
周知の対象
工事場所に隣接する土地に居住するまたは事業を営む住民等には必ず行いましょう。
影響が及ぶ範囲を予想し、必要に応じて対象を拡げる・自治会に説明する、など、適宜工夫しましょう。
周知の方法
次のいずれかの方法で周知を行ってください。
(1)説明資料の配布
(2)戸別訪問による説明
(3)説明会の開催
工事場所に、工程や担当者の連絡先などを記載した掲示板を設置しましょう。
周知する内容
(1)工事の内容・作業の方法
(2)工事期間
(3)1日の作業時間(何時から何時まで)
(4)騒音・振動・粉じんの防止方法
(5)工事関係車両の出入口・通行経路
(6)周辺への安全対策
(7)石綿含有建築材料の使用の有無
(石綿含有建築材料が使用されている場合は、石綿含有建築材料の除去作業の期間・内容・石綿の飛散防止対策)
(8)その他