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Vision3 若者たちが帰ってきたくなる街
(1)子育て支援
- 引き続き待機児童の解消を市の最優先課題と位置付け、西大寺地区での保育園新設や既存幼稚園の認定子ども園化による保育所ニーズの吸収などをスピード感を持って進める
- 通院や急用の際に乳幼児を預かる一時預かりサービスの充実
- 充足率の低い幼稚園と待機状態の保育園のニーズをマッチさせるため、幼保一元化と施設の効率的な配置を進める
あらゆる手段で待機児童解消を。約600人分の入所定員を拡大
保育所待機児童の解消には至っていませんが、民間保育所6園や地域型保育事業所4か所の新設等を行うことにより、平成29年4月1日時点の保育所等定員が6,418人となり、平成21年4月1日時点と比較して593人増加しました。
平成30年4月までに、民間施設だけでも200人超の定員増を予定しており、今後も既存幼保施設の活用を中心とした定員の拡充を行うとともに、保育士の確保に努め、公私立の保育所、認定こども園、幼稚園といった多様な選択肢から施設を選択できるよう環境整備を進めていきます。
延べ5万人が利用。一時預かりサービスの更なる充実へ
幼稚園や保育所に通っていなくても急な用事等の際に児童を一時的に預かり、子育て中の保護者をサポートするため、民間の保育所・認定こども園のほか、地域の子育て支援拠点といったさまざまな施設で一時預かりサービスに取り組んでいます。
市立の幼稚園・認定こども園においても、在園児を対象として一時預かりを実施しています。
多様な教育・保育ニーズにマッチした施設へ。12園の市立こども園が誕生
平成25年7月に策定した「奈良市幼保再編実施計画」に基づき、市立幼稚園と市立保育所の再編に着手。20園の市立幼稚園・市立保育所が12園の市立こども園に生まれ変わりました。
今後も同計画に基づき、施設を効率的に配置しつつ、幼稚園ニーズと保育所ニーズの両方に対応できる「認定こども園」の設置を進めていきます。
(2)質の高い公教育の実現
- 奈良市独自の学習指導要領と教員養成カリキュラムを作成。日本一質の高い公教育をめざす
- タブレットを使った奈良市版フューチャースクール構想
- 全中学校にALT(外国語指導助手)を配置、国際化時代に対応できるグローバル人材育成につなげる
- 教員を事務分掌から解放し、子どもと向き合う時間を増やす仕組みを検討
- バンビーホームの機能拡充と学校との連携強化、老朽化・狭隘化した施設の更新
奈良市独自の教育内容とそれを支える若手教員の研修を抜本的に見直し、「集合型」から「訪問型」へ
- これからの社会をたくましく生き抜く力をつけるため、キャリア教育の充実が必要です。地域のコーディネーターと連携したジュニアインターンシップ(課題解決型の職場体験、右記の画像はその一例)を行うなど、学校の学びと社会をつなげながら、望ましい勤労観や職業観の育成を図っています。
- 教職員の研修体系を抜本的に見直し、教育センター等での「集合型研修」を、平成27年度から校長経験者や指導主事が学校を訪問し研修を行う「教員個別訪問研修」に変更しました。実際の授業現場を録画し、その映像を活用し指導助言を行うため、教員一人一人の能力や課題に応じた研修となっています。
小中学校にタブレット端末を順次導入。ICTを活用した新しい教育へ
平成26年度に小学校4校、中学校2校をモデル校に指定し開始したICT教育。平成27年度には、さらに小学校3校と中学校1校をモデル校に追加し、新たに追加したモデル校では小学校4年生以上の児童・生徒に一人一台のタブレット端末が利用できる環境を整備しました。
授業において、ICT(情報通信技術)を活用することは、多様な考え方や情報の共有をリアルタイムで行うことができるというメリットがあります。そのメリットを生かし、教員が児童・生徒の学習状況を素早く把握し、より個々に応じた指導が可能となりました。また、教員が積極的にICTを活用していくことで、児童・生徒の学習意欲の向上につながったり、学力が向上したりするなどの効果が見られました。
全小中学校にALTを配置。小学校から中学校まで一貫した英語教育を実現
全中学校に配置していたALT(外国語指導助手)。平成26年度の2学期からはALTを8人から19人、平成27年度の2学期からは26人に増やし、小学校にもALTを定期的に派遣することが可能となりました。
今後も奈良市独自のカリキュラムに基づき、小学校から中学校まで一貫した英語教育を実施し、英語をコミュニケーションツールとして自分の考えを伝えることができる子どもの育成をめざします。
学校支援スタッフを配置。総勢19名のチームで教員を支援
平成27年度から、専門のスタッフを雇用し、学校支援コンシェルジュを筆頭に学校応援サポートチームを結成しました。学校現場からの緊急対応だけではなく、日常的に学校支援を行うことで、教員が子どもと向き合う時間を創り出します。
19時までの延長保育を市内全てのバンビーホームで完全実施
保護者からの要望の高かった19時までの延長保育を、平成27年度から市内全てのバンビーホーム(46ホーム)で完全実施しています。夏休みや土曜日の預かり時間も19時まで延長しています。また、「放課後の居場所」へのニーズの高まりによる施設の狭隘化に対応するため、バンビーホームの増改築等を計画的に実施しています。
放課後の新しい形の学びの場。バンビーキッズを7ホームで実施
勉強が好きになることを目的に、市立放課後児童クラブ(バンビーホーム)入所児童を対象とした、放課後の新しい形の学びの場である「バンビーキッズ」を平成27年8月から開始しました。民間事業者に委託した有料の学習プログラム事業で、飛鳥・平城・富雄北・六条・平城西の5バンビーホームでモデル実施しました。
さらに平成29年5月から大宮・青和の2バンビーホームでも事業を開始し、計7バンビーホームで実施しています。
(3)豊かな自然環境の保全
- ソーラーパネル設置世帯1万世帯
- 街路灯・公共施設・商店街の照明LED化の推進
- 街路樹が美しい街並みを実現
- クリーンセンターの早期移転建設
「住宅用太陽光発電モデルプラン」公表で、ソーラーパネル設置を後押し
平成26年度から、市が一定の要件を満たす「住宅用太陽光発電設備設置プラン」を募集し、審査した後、モデルプランとして登録・紹介することにより、市民による自主的な住宅用太陽光発電設備の普及を進めました。平成28年度までに延べ28のモデルプランを公表しました。
街路灯のLED化により、15億円のコストを削減へ
平成24年度から街路灯のLED化事業を実施しています。平成28年度末までに27,104灯をLED化しました。蛍光灯等の従来器具のまま使用する場合と比較して、15年間で15億円のコスト削減効果が見込まれます。
LED化は、電気料金の節約と二酸化炭素の削減に貢献しており、街が全体的に明るいイメージとなる等、多くのメリットがあります。平成29年度末には、約38,700灯のLED化が完了します。
街路樹の維持管理
美しい街並みを実現するために、一部地域においてモデル地区として地元ボランティアに協力いただき、形成剪定を実施しました。
(剪定前)
(剪定後)
新クリーンセンター建設計画の推進へ
新クリーンセンターの建設が急務な状況ですが、新たに整備されるまでの間、現状の設備の適正な運転管理と適切な定期点検整備を実施しています。
並行して、市民の皆様とともに、ごみ減量化にも取り組んでおり、平成21年度のごみ及び再生資源の搬入量と比較すると、平成27年度は10%以上が減量化されました。