本文
俳優・加藤雅也氏主演の映像作品「柳生一刀石」
剣豪・柳生石舟斎が天狗と対決したといわれる「一刀石」にまつわる伝説を基に映像化した短編作品が完成しました。
企画・プロデュースを奈良市観光特別大使でもある奈良市出身の俳優・加藤雅也氏本人が務め、日本舞踊家の藤間信乃輔氏が監督・出演しています。
時代を切り開き、静と動が力強く表現された迫力ある作品です。
ぜひご覧ください。
出演者・協力者
柳生石舟斎 加藤雅也 | Kato Masaya
1963年生まれ、奈良県奈良市出身。奈良市立飛鳥小学校、奈良市立春日中学校、奈良県立奈良高等学校卒業。
大学在学中にモデル活動を開始。ファッションモデルとして東京コレクション、パリコレクションを経験し、1988年「マリリンに逢いたい」で俳優デビュー。翌年には連続テレビ小説「青春家族」に出演し、以後、映画、ドラマに多数出演。1995年から活動拠点をアメリカに移し、1998年には、映画「GODZILLA」でハリウッド映画初出演を果たす。
2002年に帰国し、ドラマ「アンフェア」や連続テレビ小説「まんぷく」、大河ドラマ「いだてん」など、様々な役柄を演じて話題に。映画にも多く出演し、代表作に「BROTHER」「海猿」「真田十勇士」「キングダム」「二階堂家物語」「彼女は夢で踊る」がある。2020年公開の「彼女は夢で踊る」はスペインのマドリード国際映画祭で審査員賞を受賞し、「決着」はロサンゼルスの映画祭「Japan Connects Hollywood」でスポットライト賞を受賞、主演の加藤雅也は最優秀俳優賞を受賞した。
2013年からFM yokohama「加藤雅也のBANG BANG BANG!」のパーソナリティーを務め、2021年には自身初の写真展を開くなど、精力的に活動を続けている。
2019年より奈良市観光特別大使に就任し、なら国際映画祭の特別顧問に就任するなど、奈良県に貢献する活動にも力を入れている。
異形の者 藤間信乃輔 | Fujima Shinnosuke
平成6年家元藤間紫師より藤間信乃輔の名前を頂き、平成9年師範を許される。日本舞踊を中心に様々のジャンルとのコラボレーションを意欲的に取り組みながら東京歌舞伎座、国立劇場をはじめ国内外の舞台に出演。2008年より島根県松江にて「松江武者行列」を振付、指導担当。石川県、福島県では、田に感謝する祭り「古に新あり 田想い感舞」を継続している。
2015年宮本亜門氏演出の上賀茂神社の遷宮奉納舞踊劇「降臨」に出演。2017年白山山頂にて開山1300年記念の映像「光求むる100年の舞」を企画・演出。近年は、映画に出演するなど活躍の場を広げている。平成26年白山市文化賞受賞。
いしかわ観光特使・加賀友禅特使・島根県松江観光大使。
2021年開催される東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で披露されるアイヌ民族の舞台の総合演出を担っている。
音楽 中井智弥 | Nakai Tomoya
箏・三絃・二十五絃箏演奏家。作曲家。東京芸術大学音楽部邦楽科卒業。
古典的な箏、地唄三味線の研鑽を積む。一方、音域の広い二十五絃箏を駆使し、箏の持つ可能性と芸術性を追求している。
その圧倒的テクニックとダイナミックかつ繊細な音楽表現は、人の心を惹き付ける魅力がある。
自らが作曲・編曲する作品は、オリジナリティに溢れ、伝統とモダンをミックスしたスタイルを確立している。
日本の古典文学、伝統芸能の能、世界の神話などを題材にし、心地よくもエモーショナルな作品を創作している。箏の世界では数少ない男性プレーヤーである。
音楽 豊剛秋 | Bunno Takeaki
1000 年来、代々雅楽の笙を家業とする京都方の楽家(がっけ)に生まれる。
15歳より雅楽の道に入門する。笙、歌、舞、琵琶の他、ピアノ、ヴァイオリンも修得。21 歳で楽師を拝命。
以降、笙演奏家として国内外でのコンサートに多数出演。
また笙の持つ可能性を追求していく中で、多ジャンルのアーティストとのコラボレーションも、都内ライブハウスを中心に積極的に行っている。特に、自身が最も敬愛するブラックミュージック(ブルース&ファンク)と雅楽の融合を図った 自作、アレンジ曲は好評を博している。
早稲田大学社会科学部卒業。重要無形文化財(雅楽)保持者。
題字 逢香 | ouka
6歳から書道を学ぶ。奈良教育大学書道科に入学後、変体仮名の授業を受けたことをきっかけに個性豊かな妖怪たちに興味を持ち、奈良墨を使って描きはじめる。2017年には妖怪ウォッチシリーズ「黒い妖怪ウォッチ」のキャラクターデザインとタイトルデザインを担当。2020年に開催された「橿原神宮 御鎮座百三十年記念大祭」揮毫。同年にならまちにある世界遺産 元興寺の絵馬の書・画・印デザインを手掛ける。奈良テレビ「加藤雅也の角角鹿鹿」出演・美術担当。2021年からNHK奈良「逢香の華やぐ大和」出演・美術担当。世界遺産 金峯山寺にて個展開催。
1994年生まれ。大阪府出身、奈良県在住。
奈良教育大学 伝統文化教育専攻 書道教育専修 卒業
高等学校教諭一種免許状(書道)、小学校教諭一種免許状、書道師範免許 取得
元 大阪府立高校書道教諭、奈良市観光大使
あらすじ
柳生一刀石
時を遡る。木々からの木漏れ日に柔らかく照らされた巨石が古より奈良 天乃石立神社として奉られている。
その少し先にある一刀石と呼ばれる巨石に纏わる話をしていこう。
柳生新陰流開祖である柳生石舟斎は、幾度も四季が移ろう中、無刀の位を開眼すべく厳しい修行に明け暮れていた。
この日、山に入り矢継ぎ早に刀を振り続けていると背後に只ならぬ殺気満ち溢れる気配を感じ、金縛りに合ったかのように身体を動かす事が出来ない。
その気配は確実に近づき頭上を越え眼前に姿を現した。
石舟斎は一族を束ねる長として瞬時に眼光鋭く目を細めた。
異形なる者が血走った目で睨み一瞬ですれ違う・・
石舟斎は信じられない事に切られていた。
しかも自分の刀である。
我に返るとそこには誰もおらず昔から変わる事のない巨石があるだけであった。
この出来事は、瞬く間に里に広まり里中が緊張感に包まれた。ある者はより厳しい修行に励み刀鍛冶達はより鋭く強靭な刀を打つべく一心不乱に打ち続けた。
皆は、戦う事に意識を燃やしたが、石舟斎だけは刀を置き座を組み静かに精神を燃やす日々を過ごしていった。
異形なる者とすれ違った時の事をひたすらに考えながら・・
数年の年月が流れ、あの出来事以来禁断の地となっていた巨石に物静かに腰掛ける石舟斎の姿があった。
目を閉じ精神を研ぎ澄ませているとあの気配が近づいて来る。
石舟斎は静かに立ち上がり刀鍛冶達が心身をすり減らし打ったひと振りを帯刀した。
異形なる者は、内から出る怒りを隠す事なく刀を振り上げ向かって来る。
石舟斎は、刀から手を放し深く呼吸し全身の力を抜いた刹那、異形なる者は一刀でその怒りをも断ち切られていた。
自らの刀で・・
この時、石舟斎は無刀の位を開眼したのであった。
空を暫く見上げた後、異形なる者を探したが、姿形は消え変わる事の無い巨石が真っ二つに両断されていた。
その後、今に続く時代まで一刀石は柳生の地から語り継がれている。
映像作品「柳生一刀石」の公開・上映
短編(約2分)は7月1日から、奈良市東部地域プロモーションサイト「ならのはるをめざして。」の特設ページにて公開します。
本編(約3分15秒)は今後、柳生地域や奈良市内、東京都内で上映する予定です。ぜひご覧ください。
【7月3日開催】柳生地区意見交換会 -柳生のこれからを考える-
奈良の東へ
今、奈良市の中心部の観光だけでなく、柳生をはじめとする東部地域を訪れる方が増えています。
これまで、本市を訪れる観光客が充実した奈良観光を楽しんでいただき、市内で食事・宿泊の機会を増やすことで消費の拡大を図る「もう一食、もう一泊」の取組の一環として、東部地域の活性化や誘客促進を進めてきました。質の高い映像で地域の魅力を印象的に広報し、本市の観光の振興、関係人口のさらなる増加に繋げていきます。
奈良市では、「ならのはるをめざして」を合言葉に奈良市東部地域の広報を行っています。
陰陽五行説では方角には季節があり、平城京から見たとき、奈良市の東部地域は「春」の位置にあたります。
豊かな自然と、古くからの人の営みが残る奈良市東部地域。
ぜひ一度訪れてみてください。
入江泰吉記念写真賞受賞の写真家・田淵三菜さんによるメインビジュアルが印象的な、奈良市が運営する観光情報のポータルサイト。
東部地域をイメージ動画で体感できるほか、一つひとつの観光スポットやイベント情報、農業体験や手仕事体験などお出かけ前にチェックできるコンテンツ満載です。
奈良市での里山体験を「さとやま民泊」というキーワードで全国に紹介しています。
里山ならではの手仕事体験、農業体験、民泊・ファームステイなど、体験型観光が盛りだくさん。
あなただけのオーダーメイドツアーを作ってとっておきの思い出を作っていただけます。
予約制なのでゆったりとグループやご家族だけで「本物」の体験をすることができます。
「さとやま民泊」パンフレットを見る [PDFファイル/1.9MB]
奈良市は、旅行会社である有限会社オクダ<外部リンク>と提携し、奈良市東部でオーダーメイドのツアーができるような仕組みづくりをしています。