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今年の母の日、みなさんはどう過ごされましたか?私も含め、世間のお父さん方には申し訳ありませんが、やはりお母さんの存在感には勝てません。
母の日は、これまで受けた愛情やひとつひとつの言葉を思い返し、感謝の気持ちを再認識する良い機会だと思います。私の母は既に他界していますが、亡くなる数か月前のちょうど今と同じ新緑の季節、実家に見舞いに訪れた私に対し、「ここは極楽だ」と言いました。病状は末期で身体は満身創痍、残念ながら先は、無い。そんな状況で、庭に差し込む陽の光と無邪気にさえずる鳥の声を聴きながらそう言いました。
元気な時には、もっとこうしたい、こうありたいと底なしの欲望や感情に支配されてしまいがちですが、もはや何もできない状態となったときに、果たして自分は極楽を感じることができるだろうか。これからの人生でゆっくりと答えを探したいと思います。