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今月号の巻頭特集は「自分の暮らす街へのふるさと納税」でした。これまでは返礼品による「お得合戦」の側面が強調されがちでしたが、自分の故郷や応援したい自治体への寄附という本来の制度趣旨に立ち戻る提案です。
その中でも今回ご紹介したのは、遠く離れた出身地ではなく皆さんが現在お住まいの奈良市へのふるさと納税。実はあまり知られていませんが寄附者にとっても自治体にとっても、双方にメリットがある制度になっています。国のルールで返礼品こそもらえませんが、自分の納めた税金の使い道を納税者自らが直接選べるという意味では、投票による政策評価や応援に近い制度といえます。自治体にとっても通常の納税に比べて市に対する歳入が増える仕組みになっており、大幅な流出超過の奈良市にとっては起死回生の打ち手となります。もとより全体の約2割しか利用していないふるさと納税制度、今年は皆さんの意思を納税で示してみませんか?